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■放射性セシウム、地表5センチ以内に9割 広島大などが調査 [健康ダイジェスト]

 東京電力福島第1原子力発電所から放出されて降った放射性セシウムは事故後1カ月以上たっても、地表から5センチ以内に9割がとどまっていることが、広島大などの調査でわかりました。15センチまでなら99%パーセント以上といいます。
 旧ソ連・チェルノブイリ原発事故では、汚染された表層土を60センチ下に埋める方式を実施しました。今回の校庭などでの土壌汚染でも、「上下入れ替え方式」が有効なことの裏付けになりそうです。
 広島大サステナセンターの田中万也講師(地球化学)らは、郡山市など福島県の4カ所の土壌を4月13日に採取し、放射性セシウムなどの濃度が深さでどう変わるか調べました。
 その結果、郡山市日和田町の2カ所と西白河郡矢吹町では地表から5センチまでに放射性セシウム全体の約97パーセントが、福島市飯坂町では約88パーセントがとどまっていました。いずれも15センチまでに99パーセント以上がありました。
 セシウムには、土壌の粘土と強く結び付いて表層にとどまり、深いところに染み込まない性質があります。埋めてしまえば、セシウムはその場を動かず、放射線は地表に届きません。放射性ヨウ素も同様に地表から5センチ以内に75パーセント以上がとどまっていました。
 放射性物質が含まれる福島県内の校庭の土の処理方法については、文部科学省が今月11日、表層の土を削って下層の土と上下を入れ替える方式と、敷地内に掘った穴にまとめて埋める方式が、放射線量の低減に有効との考えを福島県教委に通知しています。今後、同県内の学校では、この2方式での土壌処理が進む見通し。
 文科省は上下入れ替え方式については、福島県内の中学校や幼稚園での実験結果に基づき、表土を深さ10センチ削って下層の20センチの土と入れ替えることで放射線を9割減らせるとしました。
 また、敷地内に大きな穴を掘って表土を埋める方式については、厚さ40センチの締め固めた土で覆えば99パーセントの放射線を遮ることが期待できるとし、底に防水シートを敷いて地下水への浸入を防ぐことが望ましいとしています。

 2011年5月24日(火)




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