SSブログ

■2010年度の概算医療費、過去最高36・6兆円 70歳以上が44パーセントを占める [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は26日、2010年度の概算の医療費が前年度比3・9パーセント増の36兆6000億円になったと発表しました。比較できる01年度以降で金額、伸び率ともに最高となりました。
 10年度に医療機関に払う診療報酬を0・19パーセント増やす改定をしたことに加え、高齢者の増加や医療技術の高度化で、医療費の増加が続いています。
 概算医療費は、国民医療費から全額自己負担の医療費などを除いた金額で、国民医療費の98パーセント程度とされます。国民医療費より1年程度早く発表され、速報値の役割があります。
 概算医療費の増加は8年連続。中でも、75歳以上は12兆7000億円と前年度比5・5パーセント増えました。高齢化が進むと医療費は増える傾向にあり、全体の44・3パーセントを70歳以上の医療費が占めました。
 1人当たりの医療費は平均28万7000円。70歳未満は17万4000円で、70歳以上は79万3000円、後期高齢者医療制度の対象となる75歳以上は90万1000円。また、患者1人の1日当たり医療費は1万3900円で、09年度より3・8パーセント増えました。
 医療機関などに支払う医療費の単価を決める診療報酬の見直しで、救急医療への報酬を10年度に引き上げた影響や医療技術の進歩が主な要因とされます。
 診療の種類別にみると、入院が14兆9000億円(40・7パーセント)、入院外と調剤で19兆円(52パーセント)、歯科は2兆6000億円(7・1パーセント)。とりわけ、入院医療費は前年度比6・2パーセント増と、伸びが大きくなりました。逆に、処方箋1枚当たりの調剤医療費は前年度比0・6パーセント減の7984円で、10年度に薬価を減額改定した影響などで4年ぶりに減少しました。
 厚労省は医療費抑制に向け、機能別に病床を再編して効率化するなどの入院日数の短縮策のほか、新薬より安い後発薬の使用促進策などを打ち出しています。ただ、費用対効果や目標の実現可能性には不透明な面もあり、今後一段の対策が必要となりそうです。

 2011年8月27日(土)




nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0