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■放射線知識学ぶ副読本を公開 文科省、小中高向け [健康ダイジェスト]

 文部科学省は14日、放射線の基礎知識を学ぶため、新たに作成した小中高校生向けの副読本を公表しました。福島第一原子力発電所の事故で児童生徒や保護者の不安が高まり、どう教えるか悩む教員が多いことに対応しました。
 放射線の性質や人体への影響、身の守り方などを紹介する一方、同原発事故には冒頭部分で作成の背景として言及し、本文では触れていません。
 今月末にも全国の国公私立の小中高校と教育委員会に1部ずつ計約8万部を配布し、希望に応じて増刷します。14日から文科省のホームページ(http://www.mext.go.jp/)でも公開。実際に授業で使うかどうかは学校の自由といいます。
 小中高別に3種類あり、A4判約20ページ。それぞれに対応した教員向け解説資料も作りました。放射線が原発事故前から自然界に存在すると紹介し、風邪のように伝染することはなく、医療や産業での利用例を挙げ、不必要に恐れないよう呼び掛けました。
 人体への影響については、大量に浴びるとやけどを負ったり、がんになったりすると明記。「100ミリシーベルト以下の低線量と病気との関係については明確な証拠はない」が、健康リスクを考え被曝量はできるだけ少なくすべきだとしました。
 原発事故などの際は放射性物質が体内に入るのを防ぐため、マスクを着け、規制値を超えた食品はとらないなど注意点も盛り込みました。
 文科省は昨年度、原子力と放射線に関する副読本を初めて作成しましたが、事故後、原発の安全性を強調した部分が不適切と批判を受けたため、作り直すことを決定。現職教員や放射線専門家ら外部有識者13人による作成委員会(委員長=中村尚司東北大名誉教授)が編集し、日本医学放射線学会など4団体が監修しました。
 同省は編集方針について「作成委が議論し、放射線の基礎知識に絞った」と説明。原子力や原発に関する教育は、「政府のエネルギー政策の方向性が決まった段階で検討する」としています。
 放射線の授業は「脱ゆとり教育」の新学習指導要領に基づき、今年度から約30年ぶりに中学校で復活しました。ただ、指導法などのノウハウは乏しく、教え方に頭を悩ませる教員が多くいました。

 2011年10月16日(日)




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