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■食物アレルギーを食べて治す経口免疫療法は注意 治癒は半数以下 [健康ダイジェスト]

 食物アレルギーの原因となる食物を食べて治す「経口免疫療法」と呼ばれる治療法を受けても、治ったといえる患者は1~5割程度にとどまり、重い副作用を経験する例も多いことが、厚生労働省の研究でわかりました。
 研究班は診療指針を改定し、「現時点で一般診療として推奨しない」としました。
 食物アレルギーに対して、従来は「徹底的に原因食物を避ける」のが常識でした。その発想を逆転したのが欧米を中心に数年前から広がる経口免疫療法で、食物の摂取量を増やしながら症状が出ないようにする治療法はまだ研究段階ですが、研究班の調査では少なくとも49施設が実施、1000人以上が治療を受けていました。
 研究班は、卵や牛乳、小麦を摂取すると、じんましんや呼吸困難など複数の症状が出る子供179人を治療した国立病院機構相模原病院の事例を分析。原因となる食物の目標量(鶏卵1個、牛乳200ミリリットル、うどん200グラム)を3カ月間取り続けても、アレルギー症状が出なかった患者に対し、2週間休止した後、食物をもう一度摂取して症状が出ないかどうかを確認しました。
 治療開始後1年の時点で、7〜8割の患者は食べ続けている間は症状が出ない状態に持ち込めましたが、休止期間後も症状が出ず「治った」と診断されたのは、卵で38パーセント、牛乳で10パーセント、小麦で50パーセント。3〜5割で重い副作用を経験しました。
 主任研究者で相模原病院の海老澤元宏さんは、「この治療法への期待は高いが、全員が治るわけではない。副作用も重く慎重に行う必要がある」と話しています。

 2012年1月24日(火)




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