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■ハンドソープや制汗剤の成分で筋力低下の恐れ 米大が動物で実験 [健康ダイジェスト]

 ハンドソープや制汗剤などの有効成分として広く使われている殺菌剤に、筋肉の活動性を低下させる恐れがあることが、米カリフォルニア大デービス校などのマウスや魚を使った実験でわかりました。
 今週の米科学アカデミー紀要(電子版)に発表します。
 成分はトリクロサン(TCS)という物質。医薬部外品などで承認されている濃度では、安全性が高いとされています。また、化学物質審査規制法では、リスク評価の優先度が低い一般化学物質になっています。
 研究チームはマウスやヒメハヤという魚の仲間にトリクロサンを与えて、心臓の活動や運動能力を与えていない場合と比較。マウスでは心臓が送り出す血液が最大で25パーセント減り、ワイヤーの網目を握る握力が18パーセント下がりました。ヒメハヤでも遊泳能力が落ちていました。
 トリクロサンが筋肉を収縮させる仕組みの働きを悪くしていることも確かめました。
 研究を率いたアイザック・ペッサ教授は、「人間の健康問題や環境問題にとってトリクロサンは注意を要する物質に違いない。心臓に持病がある人には大きな影響がある可能性がある」としつつ、「病気の進行とトリクロサンの影響を区別するにはさらなる研究が必要」と指摘しました。
 トリクロサン(TCS) は、広く一般細菌に対する殺菌剤として、薬用石鹸など医薬部外品、口紅など化粧品に使用され、特にブドウ球菌などグラム陽性菌に対して静菌力が強く、真菌類に対してはやや弱いという特徴があります。 石鹸、シャンプー、歯磨きなど、医薬部外品で殺菌作用をうたっている商品に、多く使用されています。
 トリクロサン自身は常温で毒性を持つダイオキシンに化学変化することはないと考えられていますが、ダイオキシンの発生が懸念されるような低温焼却炉ではトリクロサンがダイオキシン類に転化する可能性が示唆されています。

 2012年8月14日(火)




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