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■関節が曲がる感染症に注意を 蚊が媒介のチクングニア熱 [健康ダイジェスト]

 関節が変形する後遺症が出ることもあるウイルス性の感染症「チクングニア熱」の患者が6~7月、国内で立て続けに4人見付かりました。
 海外で蚊に刺されて感染したとみられますが、感染者の帰国が増えれば国内で流行する恐れもあり、国立感染症研究所(東京都新宿く)は注意を呼び掛けています。
 感染研によると、チクングニア熱は主にアジアやアフリカに分布し、2~12日の潜伏期を経て発熱や関節炎などの症状が出ます。死亡率は低いものの、数カ月にわたって関節に痛みが続き、手指、手首、足首などの関節が曲がったまま戻らなくなる可能性もあります。
 その他の症状としては、全身倦怠、頭痛、筋肉痛、リンパ節腫脹で、鼻出血や歯肉出血、結膜炎、悪心、嘔吐を来すこともあります。重症例では、脳症や劇症肝炎を来すこともあります。
 ウイルスを含む感染者の血液を吸った蚊が媒介して、被害が広がります。
 国内では6~7月、パプアニューギニアやカンボジアなどへの渡航歴がある計4人からウイルスを検出。感染の報告は2006年から約30例ありますが、今年は短期間にまとまって見付かっているのが特徴だといいます。
 チクングニア熱の流行が見られるのは、アフリカ、南アジア、東南アジア。アフリカでは1952年に初めて流行が報告され、その後、タンザニア、ウガンダ、ジンバブエ、南アフリカ、セネガル、ナイジェリア、中央アフリカ、コンゴ で流行し、近年ではコンゴのキンシャサで1999年から2000年にかけて5万人規模の流行が報告されています。
 アジアでは1958年にタイで流行が報告された後、カンボジア、ベトナム、ラオス、ミャンマー、マレーシア、フィリピン、インドネシアで流行が報告されています。2006年にはインドやスリランカでも流行をみています。
 2007年にはイタリアで限局した流行がありました。香港、アメリカ、フランス、スイスなどでも感染が報告されています。
 チクングニア熱に対する治療法や予防接種は確立されていませんので、輸液や鎮痛解熱剤の投与など対症療法を実施します。予防に関しては、日中に蚊に刺されない工夫が大切です。具体的には、長袖シャツ・長ズボンの着用、虫除けの使用など。

 2012年10月2日(火)




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