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■PM2・5、熊本県で全国初の注意喚起 [健康ダイジェスト]

 健康への影響が懸念される微小粒子状物質PM2・5について、熊本県は5日午前、国が定めた暫定指針値の「1日平均で1立方メートル当たり70マイクログラム」を超える可能性があるとして、県内の全市町村や保健所などに注意喚起の情報を流しました。
 環境省によると2月27日に国が暫定指針を定めて以来、こうした基準で注意喚起したのは全国で初めて。
 福岡管区気象台によると、春先は偏西風が強まり、中国大陸からの微粒子の飛来が増える可能性があるといいます。
 国の指針では、午前5~7時の1時間当たりの平均濃度が1立方メートル当たり85マイクログラムを超えた場合としています。ただ、熊本県は注意喚起の情報を出す判断基準として、この時間帯の平均ではなく、1時間でも超えた場合として運用します。
 85マイクログラムを超えたのは、熊本県荒尾市の観測局。午前5時に91マイクログラム、6時に90マイクログラム、8時には110マイクログラムを観測しました。その後、正午までに荒尾市役所などで100マイクログラム超を記録しました。
 荒尾市役所の窓口では、マスク姿の市民や職員が目立ちました。もともと花粉症対策の人も多いものの、「朝の注意報を聞いて二重の対策です」と話す人が多く、ある主婦(58歳)は「いつもと違い、朝から目にごみが入ったみたいにチカチカしている」と話しました。
 市の駐車場では、納税申告で訪れる市民の車を整理する臨時の係員2人もマスクを着用。「ニュースを聞き、外で仕事をするので安全のため」と話しました。
 荒尾市はホームページに県の発表値に注意し、不要不急の外出を控えたり、屋外での激しい運動を避けたりするように促す緊急情報を掲載。10小学校と3中学校、社会福祉協議会など各施設にも注意を呼び掛けたほか、携帯電話への配信を事前登録していた県民ら約1万2000人にもメールで知らせました。
 早朝の観測値に基づく注意喚起とは別に、山口県では4日夕、宇部市と山陽小野田市で1時間当たりの濃度が1立方メートル当たり85マイクログラムを超えたため、下関市を含む県西部に注意を呼び掛けました。ただ、1日平均は最高でも45マイクログラムにとどまり、国の暫定指針値の70マイクログラムを下回りました。
 また、近畿地方では5日早朝から、1日平均のPM2・5の環境基準の1立方メートル当たり35マイクログラムを超え始め、大阪府内の一部地域で環境省が暫定指針として定めた70マイクログラム超を一時的に観測。大阪府や兵庫県の広い範囲や京都府、奈良県、和歌山県などでも35マイクログラムを超えた地点が相次ぎました。ただ、数値は時間値で、1日平均では指針の値を下回る可能性が高いといいます。
 国立環境研究所によると、全国で今年になって2月20日までに、1日平均70マイクログラムを超えたことはありませんが、福岡市によると、昨年12月に千葉市で102・7マイクログラムを記録するなど、20の政令指定都市で超えたのは昨年4月以降4市で6回あるといいます。
 一方、中国では大気汚染が深刻。在中国日本大使館によると、福岡市から約900キロ離れた上海市では、PM2・5が1月に6日間、米国の基準で「重度汚染」とされる1立方メートル当たり150~250マイクログラムに達しました。北京では1月12日、観測値が700マイクログラムを超えたといいます。

 2013年3月5日(火)




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