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■乳房予防切除、死亡率減少の根拠不十分 日本乳癌学会 [健康ダイジェスト]

 遺伝性で乳がんや卵巣がんになりやすい女性の乳房予防切除について、「乳がんによる死亡が減る可能性はあるが、科学的な根拠はまだ不十分」とする診療指針を日本乳癌(にゅうがん)学会が28日にまとめました。
 切除で乳がんの発生は90~100パーセント減りますが、がんが起こる乳腺を完全に取り切れない、卵巣がんが起こるなどの可能性があり、死亡率を下げるかは、まだはっきりしていないといいます。
 遺伝性乳がんの乳房予防切除は、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが体験を公表して注目を集めました。
 日本乳癌学会は2年ぶりに、乳がんの診療指針を改定した中で、遺伝的に乳がんになりやすい人が、がん予防で健康な乳房を切除する手術について、「本人が手術のリスクや効果を十分に理解した上で希望すれば、考慮すべき手段」と判断しました。
 また、遺伝性乳がんの早期発見には「マンモグラフィー(乳房X線撮影)よりも、MRI(磁気共鳴画像診断装置)のほうが有効と考えられる」としました。
 乳がん全般では、高身長はリスクになる可能性があると盛り込まれました。英国の中高年女性約130万人を対象とした調査では、身長が10センチ高くなるとリスクが1・17倍高くなるとされました。子供のころの栄養状態や成長ホルモンが関係している可能性があるといいます。
 一方、マグロやサケ、イワシといった脂肪分の多い魚を、週1~2回食べることによって、乳がんの発症リスクを減らすことができるとの調査報告書が、27日の英国の医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルで発表されました。
 中国を拠点にする調査チームは、米国、欧州、アジアの計80万人以上の健康状態を監視し、食生活を記録した26件の先行研究を分析しました。
 脂肪分の多い魚は、免疫システムや血管活動、脳内化学物質の伝達に関係する「nー3系多価不飽和脂肪酸」を豊富に含んでいますが、分析の結果、nー3系多価不飽和脂肪酸を多く摂取する女性は、摂取量が少ない女性と比べて乳がん発症リスクが14パーセント低いことがわかりました。
 統計的に見ると、nー3系多価不飽和脂肪酸を1日0・1グラム多く摂取するごとに、乳がんリスクが5パーセント下がっていました。日常生活に置き換えると、脂肪分の多い魚を1週間に1~2食分食べることに当たります。

 2013年6月29日(土)




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