SSブログ

■糖尿病患者の腎機能、採血1回で正確に評価 大阪市立大のチーム [健康ダイジェスト]

 糖尿病患者について、血液をきれいにする腎臓の能力がどれだけあるか、正確かつ簡単に調べる方法を開発したと、大阪市立大大学院医学研究科のチームが25日、発表しました。腎臓病を早期に見付け、適切な時期に透析を始められるようにするのに役立つ成果だといいます。
 腎臓は血中に含まれる老廃物などをこしとり、尿にして体外に排出します。腎機能を調べるには、絶食した上で2回の採血と1回の採尿を繰り返す方法がありますが、入院の必要があり手間もかかります。1回の採血で血中に含まれるタンパク質の濃度を測り、腎臓の機能を推計する方法があるものの、糖尿病患者だと推計値が実際より高めになり、正確に測れませんでした。
 大阪市立大の石村栄治准教授らは、糖尿病の人とそうでない人の計80人について、腎機能と血圧や血糖値などの関係を調べました。その結果、糖分がくっついた特定のタンパク質であるヘモグロビンA1Cが血中に多い人ほど、腎機能の推計値が実際より高めに出ることがわかりました。このタンパク質の量を考慮すれば、実際の腎臓の機能を従来より正確に見積もれました。
 糖尿病薬を含む多くの薬剤は、腎機能に応じた投薬(通常減量)が必要ですが、腎機能を正確に評価することで、適切な投薬加療が可能になり、無用な低血糖、薬の副作用などの防止ができるだけでなく、心血管疾患の発症や造影剤腎症に対して、より適切な予防が可能になります。
 研究成果は、米国糖尿病学会が発行する医学誌「糖尿病治療(Diabetes Care)」の電子版に掲載されました。

 2013年11月29日(金)

nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0