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■スギ花粉症を根治する、口に含む新薬 厚労省が初承認 [健康ダイジェスト]

 スギ花粉症の根治が期待できる新薬が17日、厚生労働省に承認されました。スギ花粉のエキスを元にした薬で、口に含んで粘膜から取り込んで体を慣らし、異常な免疫反応を引き起こしている体質を改善します。
 花粉症の根治療法で、口に含む口腔薬の承認は国内初。注射薬に比べて患者の負担が少なく、専門医の間で普及への期待が高まっています。
 新薬は、鳥居薬品(東京都中央区)が申請していた舌下免疫療法薬「シダトレン」。舌の裏側に、目薬のように薬液を垂らして2分間維持し、そのまま飲み込みます。1日1回服用し、薬の量は医師の指導の下、計画的に増量します。臨床試験では1年半続けて、症状抑制の効果が確認されました。
 舌下免疫療法は、欧米ではスリット減感作療法として知られ、すでに多くの医療機関で行われている治療法です。世界保健機関(WHO)でも安全な治療法として推奨しています。
 適応患者は今のところ12歳以上で、スギ花粉が飛散し始める3カ月前から服用を始めて2、3年継続して行うことで根治が期待できます。ただし、アレルギー反応によるアナフィラキシーショックなど副作用の危険もあるため、自宅できちんと管理できることが前提。
 医師の側も、学会や製薬会社の講習会を受けて登録されないと処方できません。
 花粉症でアレルギーの原因物質を少しずつ取り込んで、体の過敏性を減らす減感作療法は、根治が期待できる唯一の方法として皮下注射が認められてきました。しかし、注射は痛みのほか、1週間に2回ほどの通院が患者の負担となり、抗アレルギー剤などの対症療法の進歩もあって普及していません。
 今回の新薬の公定価格が決まるのは4月の見込みで、実際に保険診療が受けられるようになるのは5月か6月以降になります。
 日本医科大の大久保公裕・教授は、「十分な知識を持った上で選択すべき治療だ」と話しています。

 2014年1月19日(日)

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