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■遺伝性の感音難聴、内耳の毛の異常が原因 神戸大などが特定 [健康ダイジェスト]

 内耳や神経の病気で症状が現れる遺伝性の感音難聴について、神戸大学や京都大学などの研究チームは5日、原因となる遺伝子変異を特定したと発表しました。病気の状態を再現したマウスの作製にも成功し、感音難聴の治療薬開発が期待できるといいます。
 研究成果は、5日付のヨーロッパ分子生物学機構の専門誌(電子版)に掲載されました。
 感音難聴は、音を感じる内耳から聴覚中枢路にかけての異常による難聴で、その多くは両耳が同時に障害され、音の内容がはっきり聞こえず、全く聞こえなくなることもあります。遺伝性感音難聴の患者は、1000人に1~2人と高い確率で出生します。しかし、後天性(老人性)感音難聴も含めて、有効な治療法も治療薬も、現在ありません。
 研究チームは、最新の解読装置で難聴患者1120例の遺伝子を調べ、2家系で遺伝子「DIA1」の変異を特定しました。
 聴覚は、鼓膜の奥にあり、アクチンというタンパク質でできている器官「聴毛」が、一定の長さに保たれ振動することで生じます。
 実験では、DIA1の変異により、アクチンからなる聴毛が過剰に伸長し、形が崩れることが判明しました。さらに、このDIA1に変異があるマウスを作製すると難聴になったため、原因遺伝子と断定しました。
 研究チームの一人、神戸大学バイオシグナル総合研究センターの上山健彦准教授(脳科学)は、「アクチンは遺伝性感音難聴の3分の1にかかわり、後天性でも関係している可能性はある。マウスを使えば聴毛の形を正常にする治療薬の研究、開発が期待できる」と話しています。

 2016年10月6日(木)

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