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■RSウイルス感染症、異例の流行続く 最新の1週間の新規患者が6601人に [健康ダイジェスト]

 乳幼児に重い肺炎などを引き起こす一因になるRSウイルス感染症の患者の報告数が最新の1週間で6601人と、この時期としては異例の流行が続いており、専門家は対策の徹底を呼び掛けています。
 RSウイルス感染症は、発熱やせきなど風邪に似た呼吸器症状を起こす病気で、通常は秋から冬にかけて乳幼児を中心に流行し、初めての感染では肺炎や気管支炎を引き起こし重症化することがあります。
 国立感染症研究所によりますと、全国約3000の小児科定点医療機関で8月21日から27日までの1週間に新たにRSウイルス感染症と診断された患者は6601人と、例年ピークを迎える冬の時期とすでに同じ水準に達するなど、異例の流行が続いています。
 都道府県別では、最も多いのが東京都で597人、次いで大阪府で534人、神奈川県で425人などとなっています。また、例年であれば秋に九州地方から本州に北上するように広がりますが、今年はすでに新潟県で242人、宮城県で175人、福島県で153人などと東日本でも感染が広がっています。
 RSウイルスに感染する患者数は、例年11月から12月にピークになり、5月前後に最も少なくなる変動を毎年繰り返しています。今年も冬の流行が収まっていく3月から4月にかけては、例年と同じように患者数は1000人を下回る水準となりました。
 しかし、4月中旬ころから患者数は増加に転じ、例年であれば最も患者数が少なくなる5月から6月にかけて、多い週では800人の患者が報告されるなど、この時期としては異例の流行となりました。さらに、7月に入って患者数が1000人を上回るとさらに急激に増加し、8月上旬の1週間はおよそ5000人の患者が報告され、8月27日までの1週間の最新の数字では患者数が6601人に達しました。
 このため、今年の患者の累計はすでに約5万2000人に達しており、この時期としてはこの10年間で最も多くなっています。   
 RSウイルスの付いた物を触ったり、せき、くしゃみなどの飛まつを吸い込んだりして移ります。RSウイルス感染症は治療薬などがなく、予防が中心。
 RSウイルス感染症に詳しい群馬パース大学の木村博一教授は、「今年は例年よりも2カ月程度早く流行しているが、その理由はよくわかっていない。今後、さらに冬に向けて感染が拡大するのか、それとも例年よりも早く終息に向かうのかは予想ができないが、乳幼児はもちろん、高齢者もマスクの着用や手洗いなどの対策を徹底してほしい」と話しています。

 2017年9月5日(火)

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