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■石綿被害広がり、中皮腫死者が世界で年3万8400人 産業医大など国際チームが推計 [健康ダイジェスト]

 かつて建築資材などに用いた石綿(アスベスト)が主な原因となるがん「中皮腫」で死亡する人は世界で年約3万8400人に上るとの新たな推計を、産業医科大学(福岡県北九州市)などの国際研究チームが4日、シンガポールで開催中の世界労働安全衛生会議で発表しました。
 日本では、2012~2014年の平均で年1357人が死亡。中国などデータが乏しい国や地域もあるため、現状では世界の死者数は明確になっていません。今回はデータ不足の国や地域の実態も加えており、中皮腫の主な原因である石綿被害の広がりを改めて印象付ける形となりました。
 国際研究チーム代表でオーストラリアのシドニー大学石綿疾患研究所の高橋謙所長(環境疫学)は、「最新のデータを使って精度の高い推計ができた。これほど多くの被害をもたらす石綿は、世界中のどこでも使用を禁止すべきだ」と訴えています。
 今回は、信頼できるデータのある日本など59カ国での中皮腫死者の性別や年齢を基に、データの乏しい国や地域の石綿の使用状況も踏まえて、2012~2014年における世界の年平均死者数を推計しました。
 中皮腫は、石綿を吸い込んでから数十年を経て発症します。日本では1970年代から1990年代にかけて年間30万トン前後の石綿が輸入され、建築資材、電気製品、自動車、船舶、家庭用品などで3000とも5000を超えるともされる種類の製品に、石綿が使用されていました。2012年に石綿の製造販売が禁止されましたが、死者数は増加傾向にあります。
 石綿の製造加工に従事した労働者が吸引する労災被害のほか、阪神淡路大震災や東日本大震災などで、石綿含有の建材で建てられた住居などが崩壊し、大気中に飛散した石綿粉塵(ふんじん)を一般の人が吸い込んで発症するケースもあります。吸い込んだ時期と、中皮腫の発症時期が大きくずれるケースが多いことから、被害の把握は遅れます。
 世界保健機関(WHO)は、世界中で1億2500万人が職場で石綿にさらされており、中皮腫を始めとして肺がん、喉頭がん、卵巣がん、塵肺の一種「石綿肺」など関連疾患のため、年間約20万人が亡くなっているという大まかな見積もりを公表しています。

 2017年9月5日(火)

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