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■医療用保湿剤「ヒルドイド」、中医協で適正使用を議論 美肌目的の女性利用に対処へ [健康ダイジェスト]

 雑誌やインターネットで「美肌になれる」「高額な乳液より保湿力がある」との情報が広まり、化粧品代わりの不適切な使用が指摘されている「ヒルドイド」などの医療用保湿剤について、1回の受診で25グラム51本分以上と大量に処方された例が2016年度に1000回以上あったことが1日、厚生労働省の調査で明らかになりました。
 厚労相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は、医師の処方の上限設定など適正使用の在り方の議論を始めました。
 調査は、ヒルドイドの軟こうやクリーム、同様成分の後発薬などの医療用保湿剤について、1回の処方量を2016年度のレセプト(診療報酬明細書)から集計。その結果、多くは1回に4本分(100グラム)以内の処方でしたが、10本分(250グラム)以上の処方も100万回以上あり、中には51本分以上の処方もありました。
 厚労省は、「500グラムのボトルを処方されると25グラムチューブ20本分となる。必ずしも多量の本数を処方された例だけではない」としています。
 ヒルドイドは25グラム入り軟こうやクリームが1本約590円で、公的医療保険を適用すれば患者の支払額は3割負担で約180円となります。
 ヒルドイドは医師の診断と処方せんが必要な薬で、薬局などで直接購入することはできません。主に皮膚科や小児科でアトピー性皮膚炎、乾燥肌、ケロイドなどの治療に活用され、かゆみ止めの薬などと一緒に処方されるケースが多くなっています。しかし、健康保険組合連合会が124健保組合の加入者のレセプト(診療報酬明細書)で調べたところ、25~54歳における単独での処方額は2016年9月までの2年間で、男性の1・1億円に対し、女性が約5倍の5・6億円に上りました。
 中医協では、1回の処方量に上限を設けたり、単独での処方を保険から外したりする案が検討されています。健康保険組合連合会は「保険適用外とすべきだ」と提言し、日本皮膚科学会や製造元のマルホは適正な使用を呼び掛けています。

 2017年11月3日(金)

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