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■京都大、iPS細胞やES細胞の安価な培養法を開発 培養液費用10分の1に [健康ダイジェスト]

 京都大学の長谷川光一特定拠点講師らの研究チームが、iPS細胞(人工多能性幹細胞)やES細胞(胚性幹細胞)の作製で大量に使う培養液の費用を従来の5分の1〜10分の1に抑える手法を開発しました。
 実用化されれば、iPS細胞などを活用した再生医療や創薬のコスト削減につながる可能性があるといいます。論文が6日、イギリスの科学誌「ネイチャー・バイオメディカル・エンジニアリング」(電子版)に掲載されました。
 iPS細胞やES細胞などの万能細胞を再生医療に使う際は、万能細胞が別の細胞に変化してしまうのを抑えながら増やす必要があります。培養液に加えるタンパク質が重要で、市販の培養液では4種類以上を用いています。
 研究チームは万能細胞が性質を維持する仕組みを詳しく調べ、4種類のうち、大腸菌などに作らせて精製する手間が必要で高価な2種類を3種類の化学合成物質で置き換えても同等の性能が得られることを見付けました。3種類の化学合成物質はそれぞれ万能細胞の増殖・分化を促したり、変化を抑えたりする働きを持つといいます。
 今回使った化学合成物質はいずれも入手が容易で、培養液を1リットル当たり8000円で作れました。これまでは、研究用で5万円〜7万円程度、臨床用で9万円〜13万円程度でした。
 長谷川講師は、「安全性や耐久性などをさらに確認し、なるべく早く実用化したい。大量生産すれば製造原価はさらに下がる」と話しています。
 今後、協力企業を募り、大学などの研究用として年内にも培養液を発売します。臨床用への応用も目指します。

 2018年3月7日(水)

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