■脳卒中のリハビリ効果を高める薬、臨床試験へ 横浜市立大学など [健康ダイジェスト]
脳卒中を起こした患者に投与すると、リハビリの効果を高める可能性のある化合物を横浜市立大学などの研究チームが発見し、臨床試験(治験)を開始することになりました。
脳卒中は脳の血管が詰まる脳梗塞や血管が破れる脳出血などがあり、年間30万人以上が発症し、早期に専門的な治療を受けても手足にまひが残るケースが少なくありません。
横浜市立大学や、富士フイルムグループの製薬会社・富山化学工業などの研究チームは、脳卒中と同じ状態になったサルやマウスに、アルツハイマー型認知症患者向け治療薬として開発が進む化合物「エドネルピク・マレアート」を投与した上でトレーニングをさせて手や前足の動きを3項目で評価しました。
その結果、およそ1カ月で運動機能はいずれも大幅に改善し、特にサルの指先の動きは投与しないとほとんど回復しなかったのに対して、投与すると機能がほぼ発症前の状態に回復したということです。
研究チームでは、エドネルピク・マレアートが脳の損傷を受けた部分を遠回りする新たな神経回路の構築を促したと考えられるとしています。
研究チームによりますと、リハビリの効果を高める薬はこれまで開発されていないということで、今年の冬ごろから脳卒中でリハビリを行っている患者を対象に、このエドネルピク・マレアートを投与する臨床試験を始めたいとしています。
横浜市立大学の高橋琢哉教授(生理学)は、「脳の損傷した所に代わり、新たな回路ができ上がるのを促進していると考えられる。リハビリ患者の生活の質を向上させることにつなげたい」と話しています。
2018年4月7日(土)
脳卒中は脳の血管が詰まる脳梗塞や血管が破れる脳出血などがあり、年間30万人以上が発症し、早期に専門的な治療を受けても手足にまひが残るケースが少なくありません。
横浜市立大学や、富士フイルムグループの製薬会社・富山化学工業などの研究チームは、脳卒中と同じ状態になったサルやマウスに、アルツハイマー型認知症患者向け治療薬として開発が進む化合物「エドネルピク・マレアート」を投与した上でトレーニングをさせて手や前足の動きを3項目で評価しました。
その結果、およそ1カ月で運動機能はいずれも大幅に改善し、特にサルの指先の動きは投与しないとほとんど回復しなかったのに対して、投与すると機能がほぼ発症前の状態に回復したということです。
研究チームでは、エドネルピク・マレアートが脳の損傷を受けた部分を遠回りする新たな神経回路の構築を促したと考えられるとしています。
研究チームによりますと、リハビリの効果を高める薬はこれまで開発されていないということで、今年の冬ごろから脳卒中でリハビリを行っている患者を対象に、このエドネルピク・マレアートを投与する臨床試験を始めたいとしています。
横浜市立大学の高橋琢哉教授(生理学)は、「脳の損傷した所に代わり、新たな回路ができ上がるのを促進していると考えられる。リハビリ患者の生活の質を向上させることにつなげたい」と話しています。
2018年4月7日(土)
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