■ニューヨーク州、新型コロナウイルス感染105人に アメリカ全体で日本の感染者数を超す

　アメリカのニューヨーク州は８日、新型コロナウイルスの感染者がアメリカ東部時間午前11時時点で105人になったと発表しました。前日より16人増えました。ジョンズ・ホプキンス大学によると、アメリカ全体における感染者数は８日午後５時時点で511人となり、約500人の日本を上回りました。
　ニューヨーク州の感染者のうち、ニューヨーク市は12人で、日本人の駐在員も多く住むウェストチェスター郡の感染者は82人となりました。同郡にある慶応義塾ニューヨーク学院（高等部）は生徒の安全を考慮して、今の学年度の５月31日まで学校を休校することを決め、授業はオンラインで実施するとしています。
　８日に記者会見したニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は、「今後数週間で（市内の）感染者は100人超に増えるだろう」との見通しを示しました。手洗いの徹底のほか、あいさつでは握手の代わりに肘同士を突き合わせるなど、感染防止に取り組むよう呼び掛けました。アメリカの首都ワシントンでも、７日夜に初の感染者が確認されました。
　衛生用品や人員を迅速に確保するため、非常事態宣言を出す州も増えています。８日には新たにオレゴン州が出したほか、７日までにニューヨーク州や東部ペンシルベニア州、西部カリフォルニア州など、計８州が出しています。
　メリーランド州で２月に開かれた保守系政治団体によるイベント、保守政治活動会議の参加者からも７日、新型コロナウイルス感染が確認されました。同イベントには、トランプ大統領やペンス副大統領も出席していました。
　与党・共和党のテッド・クルーズ上院議員は８日、保守政治活動会議で新型コロナウイルスの感染者と短時間にわたり会話し、握手したと明かにしました。本人に新型コロナウイルスの症状は出ていませんが、今週中は南部テキサス州の自宅で自主隔離すると説明しました。

　２０２０年３月９日（月）

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