■新型コロナウイルス、中国の新たな感染者19人 ３日連続で50人下回る

　新型コロナウイルスの感染の広がりについて中国の保健当局は10日、９日に国内で新たに感染が確認された人は19人だったと発表しました。新たな感染者は３日連続で50人を下回っており、中国当局は海外からの流入に警戒を強め、水際での対策を徹底する姿勢を示しています。
　中国の保健当局の国家衛生健康委員会は、９日に国内で新型コロナウイルスへの感染が確認された人は19人で、感染者の累計は８万754人に上ると発表しました。中国国内の新たな感染者は前の日よりも21人減って、３日連続で50人を下回りました。
　新たな感染者のうち17人は状況が最も深刻な湖北省武漢市で確認され、ほかの２人は海外からの入国者だとしています。また、湖北省では新たに17人の死亡が確認され、中国での死者は3136人となりました。
　国内での新たな感染者の数が減少傾向にある中、李克強（リーコーチアン）首相が９日開いた会議では「国内の状況は改善に向かっているものの、依然として複雑であり、再び感染者が増加に転じることは絶対に防がなければならない」と強調しています。
　その上で会議では「北京など出入国の多い場所ではきめ細かい対策を行わなければならない」として海外からの流入に警戒を強め、水際での対策を徹底する姿勢を示しています。
　また、中国国営新華社通信よると、習近平（シーチンピン）は国家主席は10日午前、新型コロナウイルスの感染が広がった湖北省武漢市に入りました。習氏が武漢を訪問するのは、新型コロナウイルスによる肺炎が発生してから初めて。現場で対応する医療従事者や軍幹部、ボランティアなどを激励する予定といいます。
　感染状況が落ち着きを見せる中、トップ自ら現場に入ることで、感染封じ込めが効果を示していることをアピールする狙いがあるとみられます。

　２０２０年３月１０日（火）

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