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■マスク着用のコロナウイルス感染抑制効果を実験で示す 香港大 [健康ダイジェスト]

 香港大学の研究チームは17日、ハムスターを使った実験で、多くの人がマスクを着用すれば新型コロナウイルス感染拡大の抑制につながることが示されたと発表しました。
 これは、マスク着用が新型コロナウイルスの感染拡大防止に効果があるのかを調べた、世界でも草分け的な研究の一つです。
 香港大学の微生物学者で、コロナウイルスの世界的専門家である袁国勇(ユエン・コックヤング)教授率いる研究チームは、人工的に新型コロナウイルスに感染させた複数のハムスターを入れたケージを、健康なハムスターを入れたケージの隣に置きました。
 2つのケージの間に医療用マスクを設置し、感染したハムスターから健康なハムスターのケージに向けて空気を流したところ、マスクが感染を60%以上削減できる可能性のあることが明らかになりました。
 マスクが設置されていない場合は、1週間以内に健康なハムスターの3分の2がウイルスに感染したという。
 一方、感染したハムスターのケージにマスクを取り付けた場合、感染率は15%をわずかに超える程度にまで下がりました。健康なハムスターのケージにマスクを取り付けた場合、感染率はおよそ35%下がりました。また、この実験によって感染したハムスター体内のウイルス量は、マスクありの場合のほうが少なくなりました。
 袁教授は17日、記者団に対し「これまでマスク効果は科学的に証明されていなかった。海外ではマスク効果に懐疑的な専門家もいたが、今回の実験でマスク着用が有効であることが証明された」と話し、「香港人の97%が外出時にマスクを着用している。それゆえ、香港内感染は40%にとどまっており、多くの人が軽度の症状ですんでいる。しかし、最近は気温が上がったこともありマスク着用者が90%以下になっているとの報告もある。マスク着用を続けてほしい」と話しました。
 袁教授は、コロナウイルスの一種である重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスを発見した微生物学者の一人。2003年に発生したSARSの流行では香港で約300人が死亡しました。当時の経験から、袁教授は新型コロナウイルス流行の早い時期から香港の住民にマスクを着けるよう呼び掛け、多くの人がそれに従いました。
 人口約750万人の香港はおおむね新型コロナウイルスの封じ込めに成功しており、感染者は1000人余り、死者は4人と比較的少数にとどまっています。専門家らは、マスク着用に加え、効率的な検査、感染者の追跡、治療が行われていることが香港で成果を挙げていると指摘しています。

 2020年5月18日(月)

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