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■新型コロナウイルスの入院患者の死亡率、第2波は大幅に低下 国際医療研究センターが解析 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの入院患者6000人余りの経過について国立国際医療研究センターが解析したところ、腎臓や心臓などに持病がある人では死亡した割合が高かったことがわかりました。一方、肥満や高脂血症の人は重症化する割合は高いものの、死亡した割合はほかの持病がある人より低いことがわかり、センターでは重症化や死亡につながる要因についてさらに調べることにしています。
 国立国際医療研究センターは9月30日、9月初めまでに全国345の医療機関に入院した患者6070人の経過などを解析した結果を公表しました。
 それによりますと、6月6日以降の第2波の感染拡大時に入院した患者が死亡した割合は、入院の時点で症状が重く、酸素吸入や人工呼吸器が必要だった患者で10・1%で、6月5日までの第1波の感染拡大時の19・4%の半分ほどと、すべての年代で第1波の時より大幅に下がっていました。
 この背景としてセンターは、6月6日以降では発症から入院までに要した日数の平均が5・1日と、第1波の時より2・5日短く、入院の時点で重症だった人の数は5分の1以下になるなど、早期の治療に結び付いていることや、手探り状態だった治療法が確立してきていることを挙げています。
 また、死亡にかかわる要因を分析したところ、入院時に重症だった場合に死亡したのは、腎機能障害がある人では44%、心臓の持病がある人では40・5%、脳血管障害がある人では39・5%と、持病のある人の死亡率が高くなっていました。
 一方で、肥満の人は、入院時に症状が重いと34・9%の人がさらに重症化していましたが、死亡したのは9・6%、高脂血症の人では、さらに重症化したのは34・4%だったのに対し、死亡したのは16・1%と、重症化してもほかの持病のある人より死に至る割合が低くなっていました。
 解析を行った齋藤翔医師は、「重症化しやすいと考えられる人でも、死亡率を下げられる可能性がある。より効果的な治療法を見付けられるよう取り組んでいきたい」と話しており、今後、生活習慣なども含め、重症化や死亡につながる要因についてさらに解析を進めることにしています。

 2020年10月1日(木)

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