SSブログ

■ヨーロッパで新型コロナウイルス感染が再拡大 新たな規制導入広がる [健康ダイジェスト]

 ヨーロッパでは、新型コロナウイルスの感染が再び急速に広がっており、12日時点での累計感染者は650万3086人に上り、累計死者数は24万1960人を数えています。
 フランスやイギリス、それにスペインでは、新たに確認される感染者が1万人を超える日が続き、今年の春を上回る水準となっているため、新たな規制を導入する動きが広がっています。
 フランスでは10月10日、新たに確認された感染者が2万7000人近くに上り、パリ都市圏では緊急用病床の約4割を感染者が使っており、医療機関の負担が高まっています。
 ジャン・カステックス首相は12日、地元メディアのインタビューで、フランスやヨーロッパが「第2波」の中にあるとして、感染予防策を徹底するよう市民に呼び掛けました。その上で、状況が悪化すれば、地域を限定して外出制限を再び導入する可能性も示唆しました。
 また、イギリスでは一時期1000人を切っていた1日当たりの新規感染者が9月以降急増し、10月上旬から1万人を超え、重症化リスクの高い高齢者の感染も増えています。春先のピーク時には達しないものの入院者数は4000人に迫っており、イギリス中部では医療体制がひっ迫する懸念があります。
 12日、ボリス・ジョンソン首相が地域の感染の状況に応じた対策を導入することを発表し、最も感染が深刻なリバプールやその周辺では、パブやバーの営業を事実上、禁止することになりました。
 ジョンソン首相は経済への影響が大きいとして、こうした厳しい措置を全国一斉に導入することには否定的な見方を示しましたが、「今後、数週間、数カ月間は厳しい状況が続くだろう」と述べ、市民に理解を求めました。
 このほか、ヨーロッパで最も多い感染者約89万人を抱えるスペインでも、1日の感染者が1万人を超える日が続いています。
 首都マドリードなどでは10月初めから通勤などを除いて自治体をまたいだ移動が禁止されています。違反した場合は600ユーロ、日本円でおよそ7万5000円の罰金が科されることになっており、マドリードと郊外をつなぐ幹線道路では警察が取り締りに当たっています。
 イタリアでは10月10日に新たに確認された感染者が5700人を超え、5月に外出制限が解除されてから最も多くなりました。
 政府は、屋内の施設や公共交通機関に加えて、屋外でもマスクの着用を原則として義務化し、対策を強化しています。
 ドイツでは10月に入って、1日の感染者が4000人を超える日が相次ぎ、今年4月上旬の水準にまで増えました。
 特に、都市部での感染拡大が目立っており、首都ベルリンでは10月10日からレストランやバーなどで午後11時以降の営業が禁止され、パーティーなど10人を超える人が屋内に集まることも禁止されました。感染への警戒感の低下を背景に、バカンスやパーティーを通じて再感染が広がったもようです。
 また、屋内で過ごすことが多くなる冬に向けて、人との距離をとることなどに加え換気も重視されるようになっており、アンゲラ・メルケル首相も「換気は最も安くて効果的な対策の1つといえる」と、重要性を強調しています。
 ベルギーでは、10月8日までの1週間の新たな感染者は1日平均で4100人余りと、前の週と比べて90%近く増えました。
 このため、ベルギー政府は10月8日から少なくとも1カ月間、首都ブリュッセルのバーやカフェを閉鎖する措置をとりました。
 オーストリアでは、9月下旬から飲食店で1つのテーブルで座れる人数を10人以下に制限するなどの対策を導入しましたが、1日の感染者が先週は1200人を超えるなどこれまでで最も多くなり、さらなる規制の強化が検討されています。
 世界保健機関(WHO)で危機対応を統括するマイク・ライアン氏は12日、スイスのジュネーブで開いた定例の記者会見で、「フランスやイギリス、アイルランドなどでは入院する患者の割合が増え、集中治療室の空きも少なくなってきている。今後数週間、医療システムがこの状況に対処できるかどうかがとても大切だ」と述べ、ヨーロッパでの感染の再拡大によって医療機関の負担が増えていることに警戒感を示しました。

 2020年10月13日(火)

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。