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■アメリカ、メルクのコロナ飲み薬も承認 ファイザー製に続く2例目 [健康ダイジェスト]

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は23日、アメリカの製薬大手メルクなどが開発した新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」について、重症化リスクの高い大人を対象にした緊急使用を承認しました。すでにイギリスでは承認されており、アメリカでは22日に承認されたファイザー製の飲み薬「パクスロビド」に続く2例目となります。
 FDAはモルヌピラビルの使用に関して、「他の承認された薬が入手できないか、臨床的に適切でない場合に限る」と条件を付けました。
 メルクが11月に公表した臨床試験(治験)の最終分析では、入院と死亡のリスクを約30%減少させることが確認されました。リスクを50%減少させるとした10月公表の中間分析から有効性が低下。FDAが11月末に開いた第三者委員会では、一部参加者からモルヌピラビルの有効性の低下やデータ不足などについて懸念の声もあり、承認手続きに時間がかかっていました。
 メルクのモルヌピラビルを巡っては、岸田文雄首相が22日、日本でも「週末から全国に20万回分の配送を開始し、来週から使えるようにする」と表明し、厚生労働省の専門部会が24日に製造販売承認可と判断すれば「直ちに承認する」と話しました。一方、フランスは22日、モルヌピラビルの発注を取り消したと明らかにし、治験で期待した効果が得られなかったため、代わりにファイザー製の調達を進める考えを示しました。
 今回、アメリカで緊急使用の対象となるのは重症化リスクの高い新型コロナ患者で、発症から5日以内に治療を開始します。1回の治療で5日間にわたり1日2回各4錠、計40錠を服用します。
 「RNA(リボ核酸)ポリメラーゼ阻害薬」というタイプの抗ウイルス薬で、ウイルスが増殖する際に必要な酵素の働きを抑え、体内でウイルス量が増えるのを抑制します。骨や軟骨の成長に影響する可能性があるため、18歳未満への使用は認めません。また、先天性欠損症のリスクがあるとして、妊婦への使用は推奨しませんが、医師がリスクを上回る効果が期待できると個別に判断した場合は使用できます。
 FDAは、メルク、ファイザー両社製の飲み薬はいずれもワクチンに取って代わるものではなく、ワクチンを補完するものだと強調。新型ウイルス対策におけるワクチンの重要性に変わりはないと説明しました。

 2021年12月24日(金)




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