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■オミクロン型の別系統、感染力3割高い デンマーク研究 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスのオミクロン型変異ウイルスの一種で、別系統の「BA.2」の感染力が、現在主流となっている「BA.1」系統より約3割高いことが1月31日、デンマークの国立血清研究所(SSI)などの研究でわかりました。世界保健機関(WHO)も優先的な調査を呼び掛けているものの、現時点で病原性は不明で、重症化に結び付く証拠はありません。
 「BA.2」は「BA.1」と違う部分が20カ所以上もありますが、海外のPCR検査では判別するのが難しく、一部の科学者は「ステルスオミクロン」と呼んでいます。イギリスやフィリピンなど40カ国以上で確認され、日本でも検出されています。
 SSIやコペンハーゲン大学など複数の大学による研究は、昨年12月20日から今年1月18日にデンマークの8500以上の世帯の感染者1万8000人を対象にしました。分析の結果、「BA.2」の感染力は「BA.1」に比べ約33%高いことが判明し、1週間以内に家庭内感染が起きる確率は「BA.1」が29%、「BA.2」は39%でした。
 SSIのカミラ・ホルテン・モラー医師は「BA.2」について、「ワクチンによる感染防止効果をさらに低下させる免疫回避の特性もある」と指摘しました。
 世界的には依然として「BA.1」が主流ですが、デンマークでは新規感染者の多くが「BA.2」になっています。他の国でも「BA.2」が増えているという報告が出てきています。もっとも、「BA.1」との入院率や重症化リスクの違いははっきりとしておらず、イギリスの保健当局などの初期段階の分析では大きな差はないといわれています。フランスのオリビエ・ベラン保健相は「BA.2」について、現状では新型コロナ対策の抜本的な見直しが迫られるような「ゲームチェンジャーにはならない」との見解を示しています。
 ヨーロッパ各国は「コロナとの共存」に切り替えつつあります。感染者が高水準でも、ワクチンの普及もあって重症者や死者は抑えられており、医療崩壊に陥るような事態にはなっていないためで、治療薬の開発や実用化が進んでいることも追い風です。

 2022年2月1日(火)




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