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■小児がんの記録、生涯保存 クラウド活用し成人後の治療に生かす [健康ダイジェスト]

 小児がんの子供の診療記録を半永久的に保存する仕組み作りが、内閣府IT戦略本部の「医療情報化」の一環として始まります。記録の保存義務はこれまで5年間でした。
 がんを克服した後のフォローアップや、成人後に別の病気になった際に、どこに住んでいても、子供時代の診療内容も参考に、治療方針を決められるようにします。
 この事業では、データをパソコンなどではなく、インターネット上に保存できるクラウドコンピューティングを使います。千葉県がんセンターなどが中心になり、まずは小児がん患者を診ている約60病院に参加を呼び掛け、12月に協議会を発足。
 小児がんの中で白血病と脳腫瘍に次いで多い神経芽腫を中心に、登録を始めます。順次、小児がん全体に対象を広げ、小児がん診療を手掛ける約130病院の参加を目指します。
 毎年2000〜2500の子供が新たにがんになりますが、8割近くは治ります。現在、小児がん経験者は約10万人いるとみられています。
 経験者の数割は何年もたってから、二次がんや分泌障害などの晩期合併症が起こるため、長期のフォローアップが欠かせません。成人した後、別の病気の治療で過去の診療記録が必要になることもあります。
 現状では、医療機関ごとに診療記録を保存し、保存義務は5年間となっているために、別の病院では使えず、成人した後に必要になっても残っていないことが少なくありません。
 そこで、小児がん経験者がどこにいても安心して健康管理ができるように、本人や保護者が同意した診療記録を半永久的に記録、保存します。検査や治療内容のほか、フォローアップの情報、特定の薬や食物へのアレルギーなども記録します。
 診療記録は、がん治療終了後は本人や保護者が自らパスワードを使って管理。別の医療機関を受診する際は、パスワードを伝えれば、医師が過去の診療記録を参照できるようにします。最終的には、本人の許可があれば、どこの医療機関からも過去の診療情報を参照できる体制を目指します。

 2011年10月25日(火)




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