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■世界最小らせん針開発、痛みない注射も可能に 千葉大 [健康ダイジェスト]

 千葉大学は、世界最小のらせん状の金属針を開発することに成功したと発表しました。長さ0・01ミリ、太さ2万5000~1万分の1ミリという極小の針で、らせん状の光の渦を照射する「光渦(ひかりうず)レーザー」を独自に開発して製造しました。
 低コストな上、1秒間に1万本以上の大量生産も可能となり、痛みを伴わない注射や低電力の液晶ディスプレー開発など、さまざまな分野で応用できるといいます。
 千葉大大学院融合科学研究所の尾松孝茂教授と北海道大学大学院の森田隆二教授の共同研究で、成果は世界的な学術誌である米国の「ナノレターズ」に掲載されました。
 千葉大学によると、レーザーに使った「光渦」は人工的に作り出した特殊な光で、進行方向に対してらせん状にエネルギーが降りていく現象。従来、理論物理学の分野で研究が進んでいましたが、研究チームは物質加工に使えるよう改良しました。
 実験では、レアメタルとして知られる「タンタル」の金属板に光渦レーザーを照射。ねじ山やソフトクリームのようにらせん状にタンタルが巻き上げられ、目に見えなかった光渦の構造を世界で初めて金属に転写させることに成功、世界最小の極小針ができ上がりました。
 これまでの技術で小さな金属の針を作るには、真空状態や化学薬品が必要でした。新技術は、大気がある室温下で製造でき、大型施設が不要。省エネルギーで薬品を使わないため環境に優しく、大量生産も可能とあって、各分野での応用が期待されます。
 医療分野では、細胞に針を当てて活性化させる実験が行われていますが、尾松教授は「従来使っている針と比べ、太さ(直径)を20分の1から30分の1に抑えられた。レーザー照射という比較的簡単な方法で量産もでき、応用の期待もかかる」と話しています。

 2012年7月1日(日)




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