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■ひざ痛の中高年、推計1800万人 要介護への移行リスク5・7倍 [健康ダイジェスト]

 膝(ひざ)の痛みに悩む中高年は全国で1800万人に上ると推計され、膝関節の軟骨が擦り減って痛むようになると、要介護に移行するリスクが5・7倍高くなります。そんな実態が厚生労働省研究班の調査でわかりました。
 公共交通機関が不便で、歩く機会が少ないなど地方に住む人のリスクがより高いこともわかりました。
 2000年以降、東京都、秋田県、新潟県、群馬県、三重県、和歌山県、広島県などで行われている大規模な追跡調査のデータをもとに解析しました。
 足腰の健康に重点を置いた健康診断を受けた約1万2000人(平均年齢70・5歳)のうち、過去1カ月以内に1日以上続く膝痛や医師の診察で膝痛を訴える人は、2010年度で32・7パーセントいました。
 これを国勢調査結果に当てはめ、全国の「膝痛人口」を1800万人と推定しました。65歳以上の高齢者に限ると、3人に1人が膝の痛みに悩んでいました。
 和歌山県に住む65歳以上の1000人を最長5年間経過観察した調査では、膝の軟骨が擦り減る病気で、潜在的患者数は3000万人と推定される変形性膝関節症とX線検査で診断された人は、そうでない人に比べ、要介護になるリスクが5・7倍高くなりました。また、地方に住む人は都会に住む人に比べ、要介護になるリスクが1・6倍高いこともわかりました。
 主任研究者の吉村典子・東大病院特任准教授は、「運動機能の低下が要介護になるかどうかの手掛かりになることが、明らかになった。歩行速度の低下は筋力の衰えを示しており、平らな土地を歩くなど膝に負担がかからない運動を続けることが、膝痛を予防し、介護予防にもつながるのではないか」と分析しています。
 変形性膝関節症は中高年齢者に多く、50歳代で発症し、65歳以上で急増します。また、男性に比べ2~4倍、女性に多いのも特徴です。肥満している人、O脚変形(いわゆる、がにまた)のある人にもよくみられます。
 治療上で注意することは、まず関節になるべく負担をかけないようにすることで、肥満を避けたり、無理な運動をしないようにします。やむを得ず比較的長距離を歩かなければならないような場合には、膝のサポーターも有用です。
 しかし、膝が悪いからといって、ほとんど歩かないようにしては、かえって膝に悪影響を及ぼします。関節は動かすことによって、生理的な状態が維持されるので、体重負荷がかからないようにした膝関節の屈伸運動で、太ももの前面の大腿(だいたい)四頭筋の強化を図ります。
 まず、いすに腰掛けて、片方の足を上げて、膝をピンと伸ばします。太ももの前面の特に膝の内側に力こぶができるように、しっかり力を入れます。そのまま、数秒間足を上げたまま止めます。 この一連の運動を左右交互に行なって1度に10回から20回、これを1日に2~3回を目安に行うと効果的です。足首に抵抗となるおもりをつけて行えば、より効果的です。
 筋力がかなり落ちている場合や、膝関節痛が強い場合は、かかとを床に着けたままで、太ももの前面に力こぶを作る運動をします。このような運動は頑張れば必ず効果が出て、膝関節の安定性と関節水腫の改善が期待できますので、少なくとも2、3カ月は続けてみましょう。
 そのほか、自転車乗りや平泳ぎ以外の水泳、水中ウオーキングなども、膝に負担のかからない運動として適している上、減量にもつながります。

 2013年8月18日(日)




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クルクルミント

こんばんは(*´∀`*)☆
とても参考になりました。ありがとうございました♪
by クルクルミント (2013-08-19 00:37) 

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