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■認知症の原因タンパク質を抑制 新しい治療に期待 [健康ダイジェスト]

 アルツハイマー病の治療法を研究しているアメリカなどの研究チームが、患者の脳に蓄積するタンパク質を抗体を注射することで除去し、認知症の進行を抑えることができたと発表し、今後、新しい薬の開発につながるのではないかと期待されています。
 アルツハイマー病の患者の脳には、「アミロイドベータ」という粘着性のタンパク質が蓄積しており、取り除くことで認知症の進行が抑えられる可能性があるとして、各国で研究が進められています。
 アメリカとスイスの研究チームは、患者のリンパ球の中にできる抗体の遺伝子を組み換えて作った「アデュカヌマブ」という抗体によって、アミロイドベータを取り除ける可能性があることを突き止め、60歳代から80歳代までの初期のアルツハイマー病の患者の協力を得て、抗体を毎月1回、1年間にわたって注射で投与し、効果や安全性を調べました。
 その結果、患者の脳の中のアミロイドベータが減少し、1年後、最も減少幅が大きな患者では健康な人と同じ程度になっているのが、陽電子放射断層撮影(PET)による画像で確認でき、ほとんどのケースで認知症の進行を抑えられたとしています。
 一方で、脳浮腫や頭痛などの副作用で投与を続けられなくなった患者もいたということです。
 研究チームは今後、さらに多くの患者を対象にした臨床試験を欧米とアジアで行いたいとしており、アルツハイマー病の新しい治療や、予防の薬の開発につながるのではないかと期待されています。

 2016年9月1日(木)

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