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■幹細胞でウサギの心筋梗塞が改善 岐阜大・東北大、臨床試験を開始 [健康ダイジェスト]

 岐阜大学大学院の湊口信也教授と東北大学大学院の出澤真理教授らは6日、「Muse(ミューズ)細胞」と呼ばれる幹細胞を使い、急性心筋梗塞のウサギを治療できたと発表しました。病気を起こしたウサギに、別のウサギや人から取り出したMuse細胞を点滴で投与しました。心機能の回復などの効果が、半年以上の長期にわたって確認できたといいます。
 Muse細胞は、出澤教授らが見付けた幹細胞の一種で、体内の骨髄などにわずかに含まれ、体のさまざまな組織の細胞に育つ能力があるとされます。
 実験には、ウサギや人の骨髄から取り出したMuse細胞を使いました。急性心筋梗塞を起こし たウサギに、約30万個のMuse細胞を点滴で投与しました。病気のウサギ自身の細胞だけでなく、別個体のウサギや人のMuse細胞の投与でも、2週間ほどで心臓のポンプ機能を回復させ、心筋梗塞が起きた部位を縮小させる効果が同程度あることがわかったといいます。
 投与したMuse細胞は、心臓の障害が起こった部位に集まり、心筋の一部に育ったとみられました。細胞が壊れた時に膜の一部が変化してできる物質のシグナルを受け取って、Muse細胞が引き寄せられると研究チームは分析しています。
 東北大学の出澤教授は、「体に備わる修復機構を最大限に活用した『修復医療』という考え方を提示していきたい」と話していました。
 この岐阜大学と東北大学の研究チームの成果などを基に、三菱ケミカルホールディングス傘下の生命科学インスティテュート(東京都千代田区)が中心となって、心筋梗塞の治療で臨床試験(治験)を今年1月から始めています。今年中に心筋梗塞の患者6人にMuse細胞を投与するということで、同社は2021年の実用化を目指しています。

 2018年3月9日(金)

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