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■生体肝移植のドナー、手術後の定期的受診は39% 肝移植研究会が調査 [健康ダイジェスト]

 親族から肝臓の一部を移植する生体肝移植のドナー(提供者)で、経過観察のため定期的に病院を受診している人は4割に満たないことが、日本肝移植研究会の調査で明らかになりました。病院にカルテがないなどで、そもそも追跡できていないドナーも多くいます。専門家は全国の情報を一括管理する必要性を指摘しています。
 脳死ドナーが少ない日本の肝臓移植は生体肝移植が主流。健康なドナーにメスを入れ、負担が大きいにもかかわらず、生体肝移植を受けた患者(レシピエント)に比べてドナーの健康や生活は十分に把握されていないことが問題視されてきました。
 調査は、生体肝移植の経験がある66病院で、2011年までに手術を受けたドナー6505人を対象に実施。調査票で体調や手術後の受診、社会復帰の状況などを尋ね、2230人が回答しました。
 それによると、定期的に受診していた人は38・9%にとどまりました。50・8%は通常の健康診断は受けていましたが、10・3%は全く受けていませんでした。67・1%のドナーが体調は「完全に回復した」と答え、90%以上が社会復帰していました。
 生体ドナーは、患者が死亡したり、患者との関係が悪化したりすると受診が途絶えやすいといわれます。中には、今は生体肝移植を中止した病院もあり、古いカルテが廃棄された例もあるとみられ、調査票の回収率は34・2%にとどまりました。
 調査を担当した國土(こくど)典宏・国立国際医療研究センター理事長は、「生体ドナー手術を受けた人は健康状態の継続的な観察や支援が必要だが、十分できていない。転居などの理由で別の病院を受診することも多いので、全国のドナー情報を一括管理し、過去の情報も長期的に保存できる支援拠点が必要だ」としています。

 2018年10月16日(火)

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