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■10月中にも新型コロナウイルスワクチン承認申請へ アメリカの製薬大手ファザー [健康ダイジェスト]

 アメリカの製薬大手ファイザーは、開発中の新型コロナウイルス感染症のワクチンについて、最終段階の臨床試験(治験)で効果があると判断すれば、早ければ10月中にも使用の許可や承認を申請する方針を明らかにしました。
 ファイザーは、ドイツのバイオ医薬ベンチャー「ビオンテック」と共同で新型コロナウイルスのワクチンを開発しており、現在、最終段階の臨床試験がアメリカやブラジルなどで行われています。臨床試験には少なくとも3万人の参加を見込んでいて、すでに2万3000人が参加登録したということです。
 このワクチンについて、ファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は3日、早ければ10月中にも安全性と効果を判断するのに十分なデータが集まるという見通しを示しました。
 そして、効果があると判断すれば、直ちにアメリカ食品医薬品局(FDA)を始めとした各国の規制当局に、使用の許可や承認を申請する方針を明らかにしました。申請に成功すれば年末までに1億回分のワクチンを供給したいとしており、すでにベルギー工場などで数十万回分のワクチンを製造したといいます。
 一方、11月3日にアメリカの大統領選挙を控え、使用の許可や承認の申請を急ぐよう政治的な圧力がかかっているのではないかという懸念について、ブーラCEOは、「我々が効果と安全性があると判断するまで許可や承認の申請はしない」と述べ、影響は受けないと強調しました。
 ドナルド・トランプ政権で新型コロナウイルス対策にかかわる国立衛生研究所(NIH)のアンソニー・ファウチ博士は、アメリカメディアのインタビューで、10月中のワクチンの供給開始について「不可能ではないが考えにくい」と述べています。
 アメリカ政府は11月からの接種開始に備えるよう各州に準備を求めており、ワクチンの接種が始まる時期に関心が集まっています。

 2020年9月4日(金)
 
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