■オミクロン型、ナイジェリアなど各国で市中感染か 10月採取分から検出も

　西アフリカのナイジェリアの保健当局は１日、新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」が10月に採取したサンプルから見付かったと明らかにしました。南アフリカが最初にオミクロン型を報告した11月下旬の数週間前から存在し、各国に拡散していた可能性を示します。
　ナイジェリアに入国した人の過去の感染例について、逆上って分析したとしています。詳細は明らかにしていないものの、すでに市中感染が広がっている可能性があります。
　これとは別に保健当局は同日、オミクロン型の感染を国内で初めて確認したと発表しました。先週に南アフリカから到着した２人から検出したといいます。ナイジェリアはアフリカ最大の約２億人の人口を抱えています。
　オミクロン型は疑い例を含めすでに20を超す国・地域で感染が確認されており、ヨーロッパを含め各国が11月26日前後から入国制限などの水際対策を強化する前に、入り込んでいた可能性が高まっています。
　イギリス北部スコットランドのスタージョン行政府首相は11月30日、同地域でオミクロン型の感染が確認された９人はアフリカ南部への渡航歴がないと明らかにしました。その上で「９件はすべて関連しており、11月20日に開かれたプライベートのイベントに由来する」と説明し、市中感染が起きている可能性があるとの見方を示した。
　オランダ保健当局は11月30日、19日と23日に実施した検査のサンプルからオミクロン型が発見されたと発表しました。スウェーデンでは29日に感染が確認された事例について、それより１週間強前に実施した検査から見付かったとしています。
　ヨーロッパ疾病予防管理センターは11月30日、域内で44件のオミクロン型感染が確認され、現段階ですべてが無症状か軽症としています。無症状などで感染が確認されていない人が市中にいる可能性も否定できません。

　２０２１年１２月２日（木）

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