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■国内初、経口中絶薬の承認を了承 厚労省の薬事分科会 [健康ダイジェスト]

 人工妊娠中絶を薬で行う「経口中絶薬」について、厚生労働省の専門家による薬事分科会は国内で初めて承認することを了承しました。今後、厚労省が正式に承認の手続きを行う見通しです。
 経口中絶薬は世界で70以上の国と地域で承認され、世界保健機関(WHO)は安全な方法として推奨しています。承認されれば国内では初の経口中絶薬となり、手術以外の選択肢が増えることになります。
 この薬はイギリスの製薬会社「ラインファーマ」が開発した「メフィーゴパック」です。
妊娠の継続に必要な黄体ホルモンの作用を抑える「ミフェプリストン」を1錠飲み、36~48時間後に子宮を収縮させる「ミソプロストール」4錠を服用することで妊娠の継続を止めるもので、手術など外科的な処置をせずに人工妊娠中絶を行うことができます。対象となるのは、妊娠9週までの妊婦。
 今年1月、薬事分科会の専門部会で承認することを認める意見がまとまりましたが、社会的関心が高いとして、パブリックコメント(意見公募)を実施し、約1万2000件に上る意見が寄せられました。厚労省は当初、3月下旬に薬事分科会での審議を予定していたものの、意見を整理する時間が必要だとして審議を延期していました。
 そして、21日の薬事分科会で、慎重に取り扱うことを前提に、使用を認めることが了承されました。
 具体的には、薬を投与できるのは「母体保護法指定医師」として都道府県医師会に指定を受けた医師のみに限られ、服用した人が横になる場合に備え、ベッドがある病院や診療所のみで使用が認められます。
 また、入院と外来どちらでも可能としていますが、使用体制が確立されるまでの当面は、中絶が確認されるまでは院内で待機することが必須になります。
 さらに、薬の管理については、製造販売業者や医療機関は毎月、販売した数と使用した数を都道府県医師会に報告するなど厳格な基準が定められます。
 この薬を使った国内の臨床試験では、中絶を希望する妊婦120人のうち、93・3%が24時間以内に中絶を終え、約6割が腹痛などの症状を訴えたものの、ほとんどが軽症か中程度の症状だったということです。

 2023年4月23日(日)

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