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■ビタミンEの過剰摂取に注意、骨密度下がる可能性 慶大が報告 [健康ダイジェスト]

 ビタミンEを取りすぎると骨密度が下がり、骨粗しょう症が起きる可能性があることが、動物実験でわかりました。慶応大医学部の竹田秀・特任准教授や伊藤裕教授らの研究チームが4日付で、米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に報告しました。
 抗酸化作用があるビタミンEは、しみなど防ぐアンチエイジング(老化防止)の栄養補助食品として人気で、アメリカでは人口の10パーセント以上が服用し、日本でも利用者が増えているとみられています。研究チームは骨にも好影響があるのではないかと考え、マウスやラットで実験しました。
 ところが、健康な大人が栄養補助食品として摂取する場合の最大量に相当するビタミンEを添加したエサを48匹のネズミに8週間、毎日与え続けた結果、通常のエサを与えた場合に比べ、骨の量が平均で20パーセント減少し、すべてのネズミが骨粗しょう症の状態になっていたということです。
 骨の内部では、新しい骨を作る「骨芽細胞」と古くなった骨を壊して吸収する「破骨細胞」がバランスよく働き、骨を新陳代謝させています。研究チームでは、過剰に摂取したビタミンEが破骨細胞を活性化して、骨の新陳代謝のバランスを崩し、骨密度を低くしたと結論付けています。
 研究を行った竹田特任准教授は、「ビタミンEは老化防止にたくさん取ったほうがいいと考えられていたが、骨粗しょう症による骨折や寝たきりという深刻な問題につながる恐れがあることがわかった。摂取量の上限を検討し直す必要がある」と指摘しています。

 2012年3月6日(火)




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