■用語 毛細血管腫 [用語(も)]
![[ハート]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/80.gif)
毛細血管腫とは、赤ぶどう酒のような鮮紅色から暗赤色をした平らなあざ。 赤あざの一種で、毛細血管奇形、赤ぶどう酒様血管腫(しゅ)、ポートワイン母斑(ぼはん)、単純性血管腫などとも呼ばれます。
普通は出生時から認められ、形は不規則、境界は鮮明で、滑らかな表面が赤インクで染まったように見えます。顔面に最も多くみられますが、体のいずれの部位にも発生します。皮膚を圧迫すると、赤みは一時的に消えます。乳児の成長に比例して面積が増しますが、それ以上に拡大することはありません。
自然に消えてなくなることはなく、加齢によって色調が濃くなります。また、加齢とともに少し膨らみ、いぼ様の隆起が出現することもあります。
この毛細血管腫は、胎児期における血管の構成上の形成異常により、真皮の上の部分の毛細血管が拡張、充血するために生じます。毛細血管の細胞が増殖することはありません。多くは、美容的な問題があるだけであり、放置してもかまいません。
ただし、この型の大きな血管腫が目の周囲など顔の片側にある時は、スタージ・ウェーバー症候群といって、眼球や脳の中に血管腫が合併することがあり、緑内障、てんかんを生じることがあります。
また、片側の腕や下肢に大きな血管腫がある時は、クリッペル・ウェーバー症候群といって、その部分の筋肉や骨の肥大などの合併症がある場合があり、成長とともに患肢の肥大、延長、静脈瘤(りゅう)、動静脈ろうなどが明らかになる場合がありますので、注意が必要です。
乳児に毛細血管腫の症状が認められた場合には、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科を受診して、診断を確定するとともに治療法についても相談します。
![[ハート]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/80.gif)
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師は通常、見た目と経過から診断します。毛細血管腫を早期に的確に診断することは、必ずしも簡単ではありません。スタージ・ウェーバー症候群やクリッペル・ウェーバー症候群が疑われる場合には、画像検査などが必要になります。
毛細血管腫に対しては、パルス色素レーザー治療が第一選択です。うすいあざなので、手術をすると残った傷が目立つためです。パルス色素レーザー治療は、従来のレーザー治療に比べて傷跡が残ることが少なく、また効果も優れていますが、まだ完全に赤みを消せるとまではいえません。また、数回以上の照射が必要になることも多いようです。乳幼児期から開始する早期治療が、有効です。
顔面の赤あざが心理的にかなり重荷になる場合は、カバーマークによる化粧で色を隠すのも、選択肢の一つです。
タグ:イチゴ状血管腫 赤ぶどう酒様血管腫 血管拡張性環状紫斑 紅色陰癬 マヨッキー紫斑 用語(も) スピッツ母斑 ウンナ母斑 正中部母斑 多形滲出性紅斑 痒疹 脂漏性皮膚炎 ポートワイン母斑 単純性血管腫 特発性色素性紫斑 慢性色素性紫斑 特発性血小板減少性紫斑病 単純性紫斑 アレルギー性紫斑病 悪性黒色腫 紅皮症(剥脱性皮膚炎) 青あざ マラセチア毛包炎 色素性母斑 赤あざ(血管腫) 母斑細胞性母斑 粉瘤 アテローム 母斑 サーモンパッチ 化膿性肉芽腫 ジベルばら色粃糠疹 結節性紅斑 蒙古斑 異所性蒙古斑 小葉状毛細血管腫 ストロベリーマーク 血管腫 表皮嚢腫 毛細血管腫 用語 用語(ま行) アナフィラクトイド紫斑病 青色母斑 表皮母斑 色素失調症 扁平母斑 ベッカー母斑 脂腺母斑 茶あざ 太田母斑 顔面播種状粟粒性狼瘡(酒さ様皮膚炎) 伊藤母斑 遅発性扁平母斑 赤あざ 三角筋肩峰部褐青色母斑 桜根母斑 脱色素性母斑 紡錐細胞性母斑 黒あざ(血管腫)
コメント 0