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■人工肛門の悩み、「温泉に行けなくなった」が1位 NPO法人調査 [健康ダイジェスト]

 腸の手術などの後で腹部に便の排出口である人工肛門(ストーマ)を設けた人の多くが、皮膚のただれや排泄(はいせつ)物の漏れなどで困った経験があり、「温泉に行けなくなった」「旅行や外出が減った」など日常生活の悩みを抱えていることが、NPO法人ストーマ・イメージアップ・プロジェクトの調査で明らかになりました。
 ストーマ装具を購入した3000人にアンケート調査票を配布し、回答者の588人を対象に分析しました。
 複数回答で、「皮膚がただれた」「排泄物が漏れた」が各51%、「おなかの形が変わってきた」40%、「健康状態が気になる」24%が続きました。一方、日常生活では「温泉に行けなくなった」が54%と最多。以下「装具の持ちが悪くなるので入浴の回数や時間を制限している」47%、「下痢になると管理に困る」40%、「旅行が減った」39%などが続きました。
 日本創傷・オストミー・失禁管理学会によると、全国にはこうした患者のための「ストーマ外来」が約700カ所ありますが、定期受診していたのは回答者の半数にとどまります。
 調査に当たった片岡ひとみ山形大学教授(看護学)は、「温泉などで見られたくないとの思い、迷惑を掛けるのではとの恐れがあるのではないか」とみて、「困ったことはストーマ外来の専門家に相談してほしい。継続的に受診すれば、装具を調整したり、より良い管理方法を学んだりして、トラブルも未然に防げます」と勧めています。
 ストーマは、排泄の方法などで一定の慣れが必要とされますが、習熟すれば手術する前とほとんど同じ生活ができるといいます。臭いなどの問題も正しく管理していれば発生しません。それでもアンケート調査では、旅行などで困っている様子がうかがえました。
 NPO法人ストーマ・イメージアップ・プロジェクトのウェブサイト(http://www.siup.jp)では、ストーマ保有者の困り事と、その対処法をデータベース化して掲載しています。

 2018年4月8日(日)

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