SSブログ

■潰瘍性大腸炎の治療で腸粘膜再生、初の臨床研究へ 東京医科歯科大 [健康ダイジェスト]

 大腸の粘膜に炎症が起こる原因不明の難病「潰瘍性大腸炎」の治療を目指し、東京医科歯科大学の研究チームが、患者の大腸から粘膜のもとになる幹細胞を採取・培養して患部に移植し、粘膜を再生する初の臨床研究に乗り出します。粘膜が深く傷付いた重症患者が対象で、今秋にも1例目を行います。
 この再生治療が成功すれば、重症患者も再発しない状態まで回復する可能性があります。
 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症や潰瘍ができ、下痢や血便、腹痛などを起こします。20歳代、30歳代で発症する人が多く、子供や50歳以上の人でも起こるため、国内の患者数は20万人以上とみられ、国の指定難病の中でも特に多くなっています。
 薬などで炎症を抑える治療が一般的ですが、重症の場合は症状が繰り返して悪化し、大腸がんになる恐れもあるため、大腸切除を余儀なくされることも多いという課題があります。こうした重症患者は、全体の1割近くに上るとされます。
 渡辺守、岡本隆一両教授らの研究チームが行う臨床研究では、重症患者の大腸から正常な粘膜を採取し、粘膜に含まれる幹細胞などを約1カ月培養します。その後、直径0・1~0・2ミリ程度の球状に細胞が集まった立体構造を作成します。それを内視鏡で患部に移植します。
 この臨床研究は、今秋から3年間で8人程度で行います。また、研究チームはクローン病についても、同様の臨床研究を検討するとしています。

 2018年6月18日(月)

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。