SSブログ

■中国の肺炎、新型のコロナウイルスによる可能性否定できず 関係機関が注意呼び掛け [健康ダイジェスト]

 世界保健機関(WHO)は8日、中国内陸部の湖北省武漢で、先月以降、相次いで見付かっている原因不明の肺炎の患者について、新型のコロナウイルスによる可能性が否定できないと発表しました。
 発表によりますと、中国当局が原因不明の肺炎の病原体を特定するための検査をしたところ、2003年に感染が拡大した新型肺炎「SARS」や、重い肺炎などを引き起こす「MERS」、鳥インフルエンザなどの可能性はいずれも否定されたことがわかったということです。
 このためWHOは、患者の症状などから、原因不明の肺炎の原因は新型のコロナウイルスの可能性が否定できないと指摘しています。
 その上で、原因不明の肺炎の病原体を特定するためには、さらなる調査が必要だとしています。
 中国当局によりますと、患者数はこれまでに59人に上り、このうち7人が重症だということです。
 外務省は8日、中国に滞在したり渡航を予定したりしている日本人に向けて「スポット情報」を更新し、感染を予防するため、最新の情報に注意するよう呼び掛けています。
 また、スポット情報では、中国の武漢から帰国した人に対して、検疫所が、せきや発熱などがある場合は検疫官への自己申告を呼び掛けていることから、帰国後にこうした症状があれば、マスクを着用するなどして医療機関を受診するよう求めています。
 現地に進出している日系企業も、社員に感染予防を呼び掛けるなど注意喚起を始めています。
 武漢は中国有数の自動車産業が集積する都市で、製造業を中心に日本から数多くの企業が進出しています。日本貿易振興機構(JETRO)によりますと、2019年10月時点で武漢やその周辺の都市に156社の日系企業が拠点を置いています。
 このうち、大手電子部品メーカーの村田製作所は、現地の社員に対して手洗いの徹底やマスクの着用などで感染予防に努めるよう呼び掛けています。
 大手商社の三菱商事も、現地を含む全社員に対して、感染予防に必要な措置を取るよう注意喚起を行っています。
 感染症の防止対策を水際で担う成田空港検疫所は、武漢からの便が到着する国際線の到着ロビーなどに急きょ、ポスターを設置し、発熱やせきなどの症状がある人は申し出るよう呼び掛けています。
 また、体の表面の温度を示すサーモグラフィーによる確認を入国するすべての人を対象に実施し、感染の疑いがある場合は迅速に明らかにできるよう警戒を強めています。
 成田空港検疫所検疫課の櫻田紳策課長は、「現地に向かう場合は、生きた動物がいるような市場などには近寄らないでほしい。また、武漢に渡航して帰国し、38度以上の発熱などがある時は必ず申告してもらいたい」と話しています。
 厚生労働省は仮に原因が新型のコロナウイルスだったとしても、それだけで直ちに過剰に反応する必要はないとしています。
 これまでのところ、人から人への感染や死亡したケースは確認されておらず、今年に入ってから新たな患者が発生したという報告もないいということです。
 武漢から香港やシンガポールなどに渡航した人の中で発熱したケースはあったものの、大半はすでに原因がわかっており、今回の肺炎と因果関係が明らかになった人はいないということです。
 厚労省は引き続き、中国当局などから情報収集を行うとともに、武漢からの帰国者でせきや発熱などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し渡航歴を申告するよう呼び掛けています。

 2020年1月9日(木)

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。