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■マイナ保険証、2025年度にもスマホに搭載 診察券と統合・診療履歴や薬の使用歴確認も可能 [健康ダイジェスト]

 政府は2025年度にも、健康保険証とマイナンバーカードを一体化させた「マイナ保険証」の機能をスマートフォンに搭載して利用できるようにします。診察券との統合も進める方針で、実現すれば医療機関での手続きをスマホだけですませることが可能となります。現行の健康保険証は今年12月に廃止することを決めており、マイナ保険証への一本化に合わせて利便性を向上させる狙いがあります。
 スマホへのマイナカード機能の搭載を巡っては、政府は2023年5月、アメリカのグーグルの基本ソフト「アンドロイド」を使用した端末を対象にサービスを開始しました。マイナカードの専用サイト「マイナポータル」を通じた子育て関連の申請手続きなどをスマホで行うことができるもので、これを医療機関でマイナ保険証を利用する場合に拡大します。
 若者の間で普及が進むアメリカのアップルの「iPhone(アイフォーン)」についても、マイナ保険証の機能搭載に向け、実施時期などについて同社と交渉を進めています。アイフォーンとアンドロイドの端末での運用を開始するため、交渉の進行状況を見極めながらシステム改修なども行いたい考えです。
 マイナ保険証を医療機関の窓口で利用するに際しては、専用のカードリーダーで資格情報などを読み取る必要があることから、スマホに対応した機器を整備します。利用者はスマホを持参すれば受診手続きが可能となり、診療履歴や薬の使用歴なども確認できます。診察券のデータをマイナ保険証にひもづけるための関連費用を補助し、診察券との一体化も推進します。
 現行の保険証は今年12月に発行を終了し、1年後には利用できなくなります。マイナ保険証を持たない人には、医療機関で提示すれば保険診療を受けられる「資格確認書」を発行して当面利用できる措置をとりました。
 厚生労働省によると、今年1月のマイナ保険証の利用率は4・60%で低迷した状況が続いています。マイナカードを巡るトラブルが昨年相次いだことから「国民の不信感はいまだに根強い」(政府関係者)との見方が多くみられます。
 政府は、情報漏えいの防止など安全な運用に万全を期すとともに、利便性を向上させることで円滑な移行を図る方針です。

 2024年3月2日(土)

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