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■ヨーロッパ各国で「オウム病」急増 5人死亡、多数が入院 [健康ダイジェスト]

 ヨーロッパ各国で細菌感染症の「オウム病」の症例が、昨年から今年にかけて急増しています。世界保健機関(WHO)は5日、これまでに5人が死亡したと発表しました。
 オウム病は、野鳥やペットの鳥に感染する細菌のオウム病クラミジアを原因とする疾患。感染した鳥に症状がなくても、呼吸や糞(ふん)を通じて人に感染することがあります。
 アメリカ疾病対策センターによると、人には鳥の分泌物が混じった埃(ほこり)を吸い込んだり、鳥にかまれたり、くちばしと口で接触するなどして感染します。人から人に感染する可能性はあるものの、極めてまれだといいます。
 感染すると、5~14日で頭痛、筋肉痛、せき、発熱、悪寒などの症状が現れます。抗生剤で治療でき、人が死に至ることは極めてまれ。
 WHOによれば、今回はペットの鳥や野鳥を通じて感染した症例が大多数を占めています。
 オーストリアでは2023年に14例が確認され、今年は3月4日までにさらに4例が確認されました。人から人への感染は確認されていません。いずれも海外への渡航歴はなく、野鳥とも接触していませんでした。
 デンマークでは2月27日までに23例が確認されました。実際の数はもっと多いと保健当局はみています。感染者のうち17人は入院して15人が肺炎になり、4人が死亡しました。
 ドイツでは2023年に14例、今年に入って5例を確認。ほぼ全員が肺炎を発症し、16人が入院しました。
 スウェーデンでは11月~12月にかけて症例が急増して26例になり、今年に入って13例を確認しました。
 オランダは昨年12月下旬から今年2月29日にかけて確認された症例が21例に上り、前年に比べて倍増。全員が入院し、1人が死亡しました。
 関係国は発生源を特定する調査などを実施。WHOは現時点で深刻なリスクとして評価していないものの、状況監視を続けるとしています。

 2024年3月6日(水)

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