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■血液検査で腎臓がんを判別するタンパク質を発見  がん研究会、年内にも治験を開始へ [健康ダイジェスト]

 血液検査で腎臓がんを判別できるタンパク質を発見したと、公益財団法人がん研究会(東京都江東区)と大阪大学の研究チームが発表しました。
 検査での目印となる精度の高い腫瘍マーカーとして実用化されれば、腎臓がんの早期発見につながる可能性があるとしています。
 研究チームは、腎臓がんの細胞から分泌され、がん細胞の情報を血液中などにばらまく微粒子「エクソソーム」に着目して、その中の約4000種類のタンパク質を調べました。その結果、「アズロシディン」というタンパク質が、正常な腎臓細胞の30倍以上ありました。
 さらに、腎臓がん患者20人、健常者10人の血液を調べたところ、感度(腎臓病患者を発見する割合)52・6%、特異度(健常者を発見する割合)100%を示し、とりわけ早期の腎臓がん患者からも健常者より高値のアズロシディンを検出できました。
 研究チームは、総合化学メーカーの東ソーと共同で、少量の血液でこのアズロシディンの濃度を測る簡易検査キットの開発を始めています。早ければ年内にも、100人以上の患者を対象に医師主導の臨床試験(治験)を始める予定で、2~3年後の実用化を目指すとしています。
 研究チームの植田幸嗣(こうじ)・がん研究会プロジェクトリーダーは、「腎臓がんの5年生存率は、早期に見付かれば高いが、最も進行した状態だと大きく下がる。早期発見によって、治療成績の向上が期待できる」と話しています。
 腎臓がんは世界的にも患者数、死亡数が年々増加の一途をたどっており、日本では年間約2万5000人が発症し、約9000人が亡くなっています。

 2017年10月13日(金)

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