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■抗菌薬が効かない耐性菌の働きを止める化学物質を発見 名古屋大 [健康ダイジェスト]

 細菌による感染症を治療する際の、最後の切り札とされる抗菌薬さえ効きにくい耐性菌の働きを止める化学物質を、名古屋大学の研究チームが発見しました。耐性菌による肺炎などで死亡するケースは世界中で増えており、研究チームは新たな抗菌薬の開発につなげたいとしています。
 抗菌薬がほとんど効かない耐性菌は世界中に広がり、イギリスの研究機関の調査では、2013年の段階で、耐性菌による肺炎などにより世界全体で70万人が死亡しており、対策をとらなければ、2050年には年間1000万人が死亡すると推定されています。
 名古屋大学の荒川宜親(よしちか)名誉教授の研究チームは、耐性菌がカルバペネム系抗菌薬を効かなくする際に発現している、特殊なタンパク質の働きを止める化学物質を見付けたということです。
 カルバペネム系抗菌薬とともに、この化学物質を作用させると耐性菌の増殖が止まり、マウスを使った実験でも効果が確認できたとしています。
 カルバペネム系抗菌薬は、医療現場でほかの抗菌薬が効かない際に、最後の切り札として使われてきましたが、近年はこの抗菌薬さえ効かないアシネトバクター属菌や肺炎桿菌(かんきん)などの耐性菌が広がり、世界各国で深刻な問題になっています。
 さらに、抗菌薬の開発は有効な化学物質が見付からないことなどから20年以上滞っているということで、荒川教授は「患者の命を救うため、化学物質をさらに改良して、新たな抗菌薬の開発につなげたい」と話しています。

 2020年8月27日(木)

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Michaelsmoom

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by Michaelsmoom (2020-08-27 19:09) 

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