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■iPS細胞から作った網膜シート、網膜色素変性症の患者に初移植へ 神戸市立の病院などが臨床研究 [健康ダイジェスト]

 進行性の目の難病「網膜色素変性症」の患者に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した網膜シートを移植する世界初の臨床研究が6月11日、厚生労働省の専門部会で了承され、神戸市の病院などの研究チームは年内にも1例目の移植手術を実施することになりました。
 神戸市立神戸アイセンター病院と理化学研究所の研究チームは、網膜色素変性症の患者に、他人のiPS細胞から作った「視細胞」と呼ばれるシート状の網膜組織を移植して、視力の回復を目指す臨床研究を計画していました。
 計画は6月11日に開かれた厚生労働省の専門部会で了承され、研究チームは年内にも1例目の移植手術を実施することになりました。
 網膜色素変性症は光を感じる網膜の視細胞が徐々になくなり、失明することもある病気で、国内におよそ3万人の患者がいるとみられますが、今のところ有効な治療法はありません。
 iPS細胞を使った臨床研究が実施されれば世界初となり、研究チームは1年間にわたって安全性などを確認し、治療法として確立させたいとしています。
 神戸アイセンター病院の栗本康夫病院長は、「計画が了承され、ひとまず安心した。手術の実施日は、新型コロナウイルスの流行状況なども考慮しながら安全最優先で検討する」と話しています。
 今後、病院に通院する患者の中から2人を選び、移植手術を実施するということです。
 iPS細胞を使った再生医療の臨床研究が認められたのは国内8例目で、iPS細胞を使って目の病気の治療を目指す臨床研究は、これまでにも網膜の組織や角膜の移植が行われています。

 2020年8月28日(金)

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