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■医療的ケア児、親の付き添い解消の体制整備に遅れ 総務省が文科省へ改善要請 [健康ダイジェスト]

 総務省は日常的に医療の支援が必要な「医療的ケア児」の保護者が学校行事などで付き添いを求められ負担となるケースがあるとして、文部科学省に対し付き添い解消の取り組みを進めることなどを求める通知を出しました。
 医療的ケア児を巡っては、保護者がたんの吸引などで通学に付き添い働けなくなることなどを防ぐために、国は2021年に医療的ケア児とその家族を支援する法律を施行し、小学校に看護師を配置して、親の付き添いなしで通学できる体制を整えることなどを定めました。
 総務省行政評価局は、法律の施行後の実情を把握するため、2022年12月から今年3月にかけて全国32市区町村の教育委員会で、小学校の医療的ケア児の状況を調査しました。
 その結果、配置された看護師が休みの日のほか、校外学習や宿泊学習の日などに保護者が通学の付き添いを求められたケースがおよそ半数の教育委員会で確認されたということです。
 理由としては、代わりに勤務する看護師を十分に確保できなかったことなどが挙げられたということです。
 一方、学校によっては地域の訪問看護ステーションに看護師の派遣を委託するなどして保護者の付き添いをなくすことができた例もあったということです。
 総務省は文科省に対し、こうした例も参考に保護者の付き添い解消の取り組みを進めることなどを求める通知を出しました。
 通知を受けて文科省は、「今回の指摘を踏まえ、今後も引き続き看護師の配置や付き添いの解消に向けた取り組みを進めていきたい」とコメントしています。

 2024年3月9日(土)

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