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■厚労省がアルツハイマー治療薬の2種類目を承認 抗がん剤使用には注意喚起 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は24日、アルツハイマー型認知症の進行を抑えるヤンセンファーマの「ガランタミン」(商品名・レミニール)について、「承認して差し支えない」との結論をまとめました。上部組織の薬事分科会への報告を経て、最終的に承認される見込み。
 国内で承認されているアルツハイマー型認知症治療薬はエーザイの「アリセプト」しかないため、海外ではすでに承認されていて実績のあるガランタミンや、第一三共の「メマンチン」(商品名・メマリー)などについて、日本神経学会など関連の学会が早期承認を求めていました。
 アルツハイマー型認知症は、主に初老期から老年期に発症し、記憶力低下、行動の変化、さらには言語障害や運動機能障害へと進行する脳の変性疾患。発症のメカニズムはいまだ解明されていませんが、発症者の脳内では記憶と学習に関与している神経伝達物質アセチルコリンが減少していることがわかっています。
 このアセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)の働きを妨げる薬がガランタミンやアリセプトで、脳内アセチルコリン濃度を高め、アルツハイマー型認知症の症状の進行を抑制します。病態そのものを治す薬ではありません。
 ガランタミンなどとは異なり、脳の神経細胞が壊れるのを防ぐ働きのあるメマンチンについても、次回の薬事分科会で議論することになりました。
 また、厚生労働省は、抗がん剤の「イレッサ」(商品名・ゲフィチニブ)と「タルセバ」を使った計5人の患者が肝不全や腎不全で死亡していたことがわかったため、使用上の注意を改めるよう製薬会社に指示しました。
 厚労省によると、2007年4月~今年7月、イレッサを使った3人に肝不全が起こり、副作用の可能性が否定できないとの報告がありました。そのうち80歳代の男性1人が使用の14日後に肝不全になり、2日後に死亡したといいます。胃や腸などに穴が開いたり、出血したりするケースも計7人から報告がありました。
 07年12月~今年5月には、イレッサと同様の作用を持つタルセバを使用した肺がん患者7人に、腎不全などの腎機能障害が起きたとの報告がありました。そのうち70~80歳代の男女3人が死亡しました。それとは別に、消化管潰瘍と消化管出血を併発した患者7人の報告があり、うち70歳代の男性1人が死亡したといいます。

 2010年11月25日(木)




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