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■RSウイルス感染症、全国で患者が増加 年末にかけて、流行のピークへ [健康ダイジェスト]

 乳幼児に肺炎や気管支炎などを引き起こすRSウイルス感染症の患者が全国で増えていて、これから年末にかけて流行がピークを迎えるとみられることから、国立感染症研究所は手洗いなど対策の徹底を呼び掛けています。
 RSウイルス感染症は発熱やせきなど、風邪に似た呼吸器の症状が出る病気で、秋から冬にかけて主に乳幼児の間で流行し、初めての感染では肺炎などを引き起こして重症化することがあります。
 国立感染症研究所によりますと、9月30日から10月6日までの1週間に、全国およそ3000の小児科の医療機関で、新たにRSウイルス感染症と診断された患者は3248人で、前の週から280人余り増えました。
 都道府県別では、最も多いのが大阪府で264人、次いで東京都が263人、福岡県が198人、兵庫県が170人、新潟県が161人、埼玉県が133人、愛知県が130人、北海道と熊本県が128人などと都市部を中心に多くなっています。
 RSウイルス感染症の流行は、例年12月ごろにピークを迎えることから、患者数は、今後さらに増えるとみられています。
 国立感染症研究所の木村博一室長は、「乳幼児だけでなく、高齢者でも感染すると、重症化する恐れがある。手洗いやマスクをつけるなど、インフルエンザと同様の対策に努めてほしい」と注意を呼び掛けています。
 RSウイルスは呼吸器合胞体ウイルスともいわれ、風邪の原因となる一般的なウイルスの一つ。乳幼児が最も感染しやすいウイルスで、1歳の誕生日までに70パーセントの乳児が初感染し、2歳までにはほとんどの乳幼児が感染するとされます。通常、健康な乳幼児が感染した場合、38~39度程度の発熱、鼻水、せきなどの症状が出て、多くは8~15日ぐらいで治まります。発熱症状がないこともあります。
 ただ、RSウイルスは一度感染しても持続的な免疫ができにくく、予防ワクチンや特効薬もないのが現状。このため、RSウイルスに感染しないよう、手洗いを徹底し、接触感染を防ぐため流行期に子供が集まる場所になるべく行かないなど、ふだんの生活で対策を取ることが重要になります。
 特に肺炎や気管支炎、脳症を起こして重症化しやすいのは、生後6カ月以内の乳児や早産児、慢性肺疾患や先天性心疾患などの基礎疾患を持っている乳幼児とされます。
 重症化を防ぐ手段としては「シナジス」と呼ばれる抗体製剤の投与がありますが、100ミリグラムで約15万円と費用が高いのがネック。ただ、29~35週の早産で6カ月以下の新生児や乳児などは健康保険が適用され、重症化のリスクが高い早産児には投与が勧められます。

 2013年10月16日(水)




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