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■京大、心筋梗塞による細胞損傷を化学物質で抑制 動物実験で効果 [健康ダイジェスト]

 心筋梗塞(こうそく)の治療後に起きる心臓細胞の損傷を抑える化学物質を、京都大学の研究チームが発見し、動物実験で効果を確認しました。29日、アメリカの循環器専門誌に論文を発表しました。今後は、人間に対する安全性や有効性を調べる治験の早期実施を目指します。
 心筋梗塞は、血栓などで心臓の血管が詰まり、心筋が壊死(えし)して発症します。国内の患者は、年間約7万5000人。患者の大半は血管にカテーテルを入れて詰まった部分を広げ、金属製の網で補強して血流を元通りにする治療を受けます。だが、血流が再開すると細胞に大きなストレスがかかって損傷し、心臓が血液を送り出す機能が低下する心不全に陥ってしまいます。
 研究チームは、京大で開発された化学物質「KUS121」が、細胞の生存に必要なエネルギーの元となる分子の減少を食い止める作用があるのに着目。心筋梗塞と同じ状態を再現したマウスやブタを使った実験で、血流を再開すると死んでしまう細胞がこの化学物質を与えると生き残り、血管の損傷を抑えられることを明らかにしました。細胞が生存に必要なエネルギーを保持し、機能を維持できたとみられます。
 京大の尾野亘准教授(循環器内科)は、「カテーテルを入れる際に併せて投与する治療法を開発したい」と話しています。

 2019年10月30日(水)

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