■新型コロナウイルス、イギリスの死者１万人超 医療関係者が死亡するケースも増加

　イギリスでは、新型コロナウイルスに感染して亡くなった人が１万人を超えました。病院の医師や看護師がウイルスに感染して亡くなるケースも増えており、窮迫する医療態勢への影響が懸念されています。
　イギリスでも新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、ウイルスに感染して亡くなった人が１万612人となり、１万人を超えました。
　亡くなった人が１万人を超えたのは、アメリカ、イタリア、スペイン、フランスに続いて５カ国目です。
　医療に従事する医師や看護師などが感染するケースも相次いで報告されており、イギリス政府はこれまでに20人近くが亡くなったことを明らかにしています。
　医療現場では感染を防止するために必要な防護服などが不足し、感染の危険にさらされながら治療に当たることに不安の声が広がっています。
　医療態勢が窮迫する状況を受けて、12日に退院したばかりのボリス・ジョンソン首相は、感染の拡大による医療崩壊を防ぐため、国民に対して家にとどまるよう強く呼び掛けました
　ヨーロッパでは先に感染が拡大したイタリアで、医療従事者およそ１万6000人が感染し、このうち医師100人以上が亡くなったほか、スペインでもこれまでに医療従事者２万5000人が感染するなど、医療崩壊につながる深刻な問題になっています。
　世界保健機関（ＷＨＯ）の11日の発表によると、新型コロナウイルスに感染した医療従事者は、52カ国の約２万2000人に上ります。各国が個別にＷＨＯに報告した数字をまとめたもので、実際にはさらに多くの感染者がいるとみられます。
　ＷＨＯの分析によると、医療従事者の感染は、現場で患者の感染把握が遅れたり、マスクや防護服が不足したりしていることなどが影響しています。職場外で家族を通じ、感染するケースも多いといいます。

　２０２０年４月１３日（月）

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