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■吐き気止め薬「ドンペリドン」、胎児への悪影響なし 国立成育医療研究センターが発表 [健康ダイジェスト]

 国立成育医療研究センターは、妊婦には使用しない吐き気止め薬「ドンペリドン」に、胎児への悪影響を及ぼすリスクは示されなかったとする調査結果を発表しました。つわりだと気付かずに薬を服用し、妊娠を続けるか悩んできた女性にとっては安心につながるといいます。
 調査は、同センターの「妊娠と薬情報センター」と虎の門病院が1988~2017年に相談を受けた1万3599の事例を基に、妊娠初期のドンペリドン服用が胎児に及ぼすリスクを解析。ドンペリドンを飲んだ519例と、妊娠初期に使ってもリスクがないとされている胃薬や抗生物質などを服用した1673例を比較しました。先天的な病気の発生率は、催奇形性(妊婦が薬を服用した時に、胎児に奇形が起こる危険性のこと)ドンペリドンが2・9%、それ以外の薬は1・7%で、統計学的に明らかな差はありませんでした。
 ドンペリドンは、国内で一般的に使われる吐き気止め。動物実験では骨格や内臓などの先天的な病気を引き起こす危険性が確認され、薬の添付文書で妊婦には「禁忌」とされています。
 また、ドンペリドンは、アメリカで発売されていないため疫学研究も少なく、安全性の根拠に乏しい面もありました。今回のように大規模データベースを活用した研究成果は世界で初めてであり、日本のみならずヨーロッパやアジアを中心とした世界にとっても大きな貢献といえます。
 村島温子・妊娠と薬情報センター長は、「妊娠を知らずに薬を飲み、悩む女性が少なくなかった。安心して妊娠を継続してくださいと、根拠に基づいていえる」と話しています。

 2021年3月14日(日)

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