■目覚め維持の仕組みを解明 不眠症の治療に期待 [健康ダイジェスト]
目覚めている状態を維持するのに、脳内の神経蛋白質「オレキシン」がどう作用するかのメカニズムを解明したと、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の山中章弘准教授(神経生理学)らの研究グループが、22日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」で発表しました。不眠症治療への応用が期待できるといいます。
山中准教授らはマウスの実験で、脳の視床下部にある神経細胞がオレキシンを放出した後、再びオレキシンを受け取るサイクルを繰り返していることを発見。神経細胞が互いにオレキシンを受け渡し合うなどして活性化を続け、目覚めた状態を維持していることもわかったといいます。
オレキシンが睡眠と目覚めに関係しているのは知られていましたが、仕組みには不明な点が多くありました。
山中准教授によると、オレキシンの放出と受容のサイクルを途切れさせる脳の別の機能が働くと人間は眠くなりますが、不眠症の患者はその機能が阻害されているとみられます。また、昼間に過度の眠気に襲われるナルコレプシーという睡眠障害の場合は、放出と受容のサイクルがうまく働いていない可能性があるといいます。
2010年9月22日(水)
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山中准教授によると、オレキシンの放出と受容のサイクルを途切れさせる脳の別の機能が働くと人間は眠くなりますが、不眠症の患者はその機能が阻害されているとみられます。また、昼間に過度の眠気に襲われるナルコレプシーという睡眠障害の場合は、放出と受容のサイクルがうまく働いていない可能性があるといいます。
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