SSブログ

■高齢者への虐待1万5000件を超える 09年度、過去最多 [健康ダイジェスト]

 2009年度に確認された65歳以上の高齢者への虐待件数は1万5691件に上ったことが、厚生労働省が公表した調査結果で明らかになりました。08年度より732件、4・9パーセント増えて、06年度の統計開始以来最多となりました。
 ほとんどを占める「家族や親族による虐待」の被害者の45・7パーセントが介護の必要な認知症で、虐待による死亡者も06年度と並び過去最多の32人に達しました。件数は毎年増加を続け、06年度の1万2623件と比べ、4年間で約1・24倍に。
 06年施行の高齢者虐待防止法は、虐待の発見者に通報を義務付けており、全市区町村と都道府県の確認事案を厚労省が取りまとめました。
 まとめによると、家族や親族、同居人以外では、介護施設職員らによる虐待が76件(前年比8・6パーセント増)あり、これも過去最多。家族らによる虐待の被害者は77・3パーセントが女性で、年齢別では80歳代が42・2パーセントを占め、要介護認定を受けた高齢者が68・6パーセントに上りました。
 加害者は、息子41パーセント、夫17・7パーセント、娘15・2パーセントの順。加害者の6割近くを息子と夫が占め、男性家族ほど虐待に走りやすい傾向です。
 厚労省は、「介護している子供自身が就労できていなかったり、介護のため失業するなどの問題と重なっているのでは」と分析し、「男性は家事に慣れていなかったり、弱音を吐くのが苦手だったりするという指摘がある」と説明しています。
 被害類型別では、殴るけるなどの身体的虐待63・5パーセント、暴言を吐くなどの心理的虐待38・2パーセント、財産を勝手に使うなどの経済的虐待26・1パーセント、介護の放棄25・5パーセントなど。
 死亡者32人は、殺害17人、介護放棄による致死6人、暴行などによる致死5人、心中3人など。同省によると、32人のうち半数程度は市区町村が通報や相談を受けていたといいます。
 介護施設などの職員による虐待では、介護放棄で08年度に自治体の改善勧告を受けながら、09年度にも入所者への身体拘束のあったグループホームに改善命令が出たケースがありました。

 2010年11月29日(月)




nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0